キヤノンは、デジタル一眼レフカメラのエントリーモデル「EOS Kiss X10」を2019年4月25日（木）に発売する。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップ直販価格はボディのみ77,500円、EF-S18-55 IS STMレンズキット87,500円、ダブルズームキット117,500円（いずれも税別）。ボディカラーはシルバー、ブラック、ホワイトの3色をラインナップする。ダブルズームキットとボディ単体はブラックのみ。
「EOS Kiss X10」は、小型・軽量ボディで人気を集めるEOS Kissシリーズの最新モデル。「EOS Kiss X9」（2017年7月発売）の後継機で、「EOS Kiss X9」と同サイズのコンパクトなボディに、可動式液晶モニター搭載のデジタル一眼レフカメラでは世界最軽量となる約449ｇ（ホワイトは約451ｇ / いずれもバッテリー、メモリーカードを含む ）を実現する。
▲EOS Kiss X10・EF-S18-55 IS STM レンズキット
■充実の基本機能
最高約5.0コマ/秒の連写が可能となっており、ライブビュー撮影時には各画素が撮像と位相差AFの両機能を兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」により、約0.03秒の高速AFを実現。光学ファインダーとタッチ操作が可能なバリアングル液晶モニターを搭載し、さまざまな場面で撮影を楽しむことができるカメラとなっている。
ユーザーインターフェースには初心者にも分かりやすく親しみやすいデザインの「ビジュアルガイド」を採用する。
自分好みの画作りが簡単に設定できる「クリエイティブアシスト」をデジタル一眼レフカメラで初搭載。また肌の質感や明るさを調整する「美肌」モードを搭載する。
■上位機種に迫る高画質
有効画素数約2410万画素のAPS-Cサイズ相当のCMOSセンサーを採用。映像エンジン DIGIC 8との組み合わせにより、解像度の高い静止画撮影と4K動画の撮影を実現する。レンズの収差などを補正する「デジタルレンズオプティマイザ」が搭載され、撮影レンズなどによって生じた光学的な収差を補正し、高画質な撮影が可能となっている。
最高ISO25600（拡張時：51200相当）の常用ISO感度を達成。暗い場所でも低ノイズで高画質な撮影を実現。明るさやコントラストを自然な印象に自動補正する「オートライティングオプティマイザ」は静止画の補正機能が進化。白トビの低減に加えて、「強め」設定での明るい領域の階調を豊かに表現することが可能となっている。
■「デュアルピクセル CMOS AF」が進化
進化した「デュアルピクセルCMOS AF」により、ライブビュー撮影時の測距エリアが撮像面の約100％（縦）×約88％（横）に拡大した（対応レンズ装着時）。AFエリア任意選択時はピントの位置を最大3,975のポジションから選択することができる。AFエリア自動選択時は、最大143分割での測距が可能だ。測距時に二次元の情報に加えて、被写体と背景との奥行き情報も活用して被写体を認識することで、類似する被写体や同系色の被写体への誤追尾が減少している。また「スポット1点AF」を搭載し、従来の「1点AF」よりもさらに小さいAFフレームで撮影することが可能となった。
被写体追従性能も向上している。サーボAF／動画サーボAF設定時にも被写体の瞳を検知してフォーカスを合わせる「瞳AF」が作動することで、動く人物の表情も快適に撮影することができる。
ライブビュー撮影時は、低輝度限界はEV−4（F1.2レンズ使用時）を実現。暗いシーンでも高精度なピント合わせが可能になっている。
■4K動画撮影機能
4K（24p/25p）の高精細な動画撮影が可能で、動画撮影時には、ジャイロセンサーの活用により、対応レンズ装着時に5軸（水平回転補正、縦回転補正、回転軸補正、左右補正、上下補正）の手ブレ補正をすることができる。また撮影した4K動画の中から任意のフレームを約830万画素（3840×2160）のJPEG画像として保存する「4Kフレーム切り出し」を搭載する。
■Wi-Fi/Bluetoothでスマホと連携
Wi-Fiに加え、Bluetoothによりスマートフォンなどのデバイスとの接続に対応する。メニュー設定画面には「無線通信設定」のタブが新設され、簡単操作で設定が可能となった。Wi-Fiに接続されているスマホに撮影と同時に画像を自動送信できる「撮影時画像自動送信」を搭載。画像転送時は、Bluetooth からWi-Fiへ自動的に切り替わる。また、新たに4K動画の転送にも対応した。4K動画をカメラ側でフルHDに変換して送信することで、4K動画に対応していないデバイスでも再生することができるようになっている。
■レンズキット
ブラックボディにはブラックのレンズ、ホワイトおよびシルバーボディにはシルバーのレンズが付属する。
EOS Kiss X10・EF-S18-55 IS STM レンズキット
「EOS Kiss X10」と標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」のキット。ボディカラーはブラック、ホワイト、シルバーから選択可能。
EOS Kiss X10・ダブルズームキット
「EOS Kiss X10」と「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」、望遠ズームレンズ「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」のキット。ボディカラーはブラックのみ。
■先行展示
「EOS Kiss X10」は、発表と同時にキヤノンデジタルハウス銀座をはじめとする各ショールームで先行展示されている。
■EOS Kiss X10 主な仕様
有効画素数 約2410万画素
撮像素子 CMOSセンサー（撮像画面サイズ 約22.3×14.9mm）
マウント キヤノンEFマウント
ISO感度 ISO 100～25600（拡張 ISO 51200相当）
ファインダー ペンタダハミラー使用 アイレベル式 ［視野率］上下左右約95％ ［倍率］約0.87倍
画像モニター ワイド3.0型 約104万ドット TFT式カラー液晶モニター（タッチパネル）
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード（UHS-I対応）
サイズ（幅×高さ×奥行き） 約122.4×92.6×69.8mm
質量 ［ブラック・シルバー］約402g（本体のみ）／約449g（バッテリー、メモリーカード含む） ［ホワイト］約404g（本体のみ）／約451g（バッテリー、メモリーカード含む）
付属品 バッテリーパック LP-E17（カバー付き）、バッテリーチャージャー LC-E17、ネックストラップ EW-400D-N ほか
〈文〉柴田 誠