ライカカメラ社は、2019年6月8日(土)にドイツ・ヘッセン州ウェッツラーにある本社「ライツパーク」で、ライカやライツ社のコレクターズアイテムが出品される「Leitz Photographica Auction(ライツ・フォトグラフィカ・オークション)」を開催する。
このオークションは、貴重な年代物カメラのオークションで世界的に知られている「WestLicht Photographica Auction(ヴェストリヒト・フォトグラフィカ・オークション)」を改称し、開催地も新たに実施するもの。「WestLicht Photographica Auction」では、過去33回のオークションにて2万2000点以上を出品。2018年には、希少な1923年製造のライカ0型がカメラオークション史上世界最高の240万ユーロ(約3億1500万円)という価格で落札されている。
改称後第1回目の「Leitz Photographica Auction」では、ドイツ時間2019年6月8日(土)11:00~17:00(日本時間 18:00~24:00)に、非常に貴重なカメラやレンズ、アクセサリーが多数出品される予定。出品物の大半はライカまたはライツ社が製造した製品で、白熱した競売が予想される。
▲特に注目度が高い、1950年代後半に製造された電動式モータードライブ初搭載のブラックペイント仕上げM型ライカ「MP-2」。オークションに出品されるM型カメラとしては非常に珍しく、希少価値がある製品だ。予想落札価格は40〜50万ユーロ。
▲シリアルナンバーが珍しいカメラも、目玉のひとつ。シリアルナンバーが700005の「ライカ M3」は予想落札価格30~40万ユーロ(約3690万~4920万円)。40年間以上個人に所有されていた、初期に製造された同機種の中ではおそらく最も状態がよい製品だ。
▲コレクターの間で大きな注目を浴びると思われる「ライカ 250 レポーターGG」と「ライカモーターMOOEV」。多くが第二次世界大戦中の混乱で失われてしまい、現存するのはわずか15台のみとされている最も希少な製品のひとつだ。予想落札価格は30~40万ユーロ。
▲ライツカナダがアメリカ海軍のために製造した、きわめて希少なレッドペイント仕上げの「ライカ アンダーウォーター ハウジング」。予想落札価格4~5万ユーロ。
▲他社製品も出品される。ハッセルブラッドの「ルナ・サーフェス SWC」は、アメリカの有人月飛行計画であるアポロ計画のために製造されたカメラで、25台しか製造されていない。予想落札価格は3~3.5万ユーロ。
▲中国製のライカのコピー製品「赤旗 20型一式」。中国におけるカメラ製造の歴史に刻まれる画期的な製品だが、市販されることはなかった。コレクターや愛好家の間で非常に希少であるとされている。予想落札価格は4~5万ユーロ。
オークションに先立ち、現在ライツパークでは、出品予定のアイテムを期間限定で展示しており、オークション開催前の2日間は下見が可能。
ドイツまで行けなくても、出品製品はライカのオークションサイトで閲覧できる。オンライン・電話・FAXでの事前入札も受け付け中。また、オークション当日はWEBサイトでライブ配信を行うので、日本からもリアルタイムでオークションに参加して入札できる。
■オークション出品製品(ドイツ語 / 英語)
https://www.leitz-auction.com/
■オークションライブ配信(ドイツ語 / 英語)
https://www.liveauctioneers.com/leitz-photographica-auction
〈文〉佐藤陽子