梶井照陰さんの写真集『DIVE TO BANGLADESH』が発売された。
佐渡島で僧侶をする傍ら、写真家としての活動も行なう梶井さんは、波を撮ったシリーズ『NAMI』(リトルモア刊)で2005年に日本写真協会賞を得た。その後、アジア各地を歩き、2013年にバングラデシュのスラム街に行き着く。
発展する経済の陰で大きな歪みが生まれ、梶井さんは社会の暗部に生きる人々の中へ分け入った。数多くある縫製工場ではGAP、ユニクロなどの製品を手掛けているが、働き手に求められるのは安い労働力だ。見える光景は違うが国の図式はどこか共通している。
■梶井照陰『DIVE TO BANGLADESH』
B5判・160ページ
本体 2,900円(税別)
2019年5月15日発売
リトルモア
〈文〉市井康延