ニコンは 、美しいボケ味とシャープな解像感で自然な立体感を生み出す大口径中望遠単焦点レンズ「NIKKOR Z 85mm f/1.8 S」を2019年9月5日に発売する。希望小売価格は108,000円（税別）。
■開放F1.8中望遠単焦点のイメージを一新する描写力
「NIKKOR Z 85mm f/1.8 S」は、フルサイズミラーレス用「Zマウント」のメリットを最大限に生かし、魅力的なボケ味を実現した85mmの大口径中望遠単焦点レンズ。高いレベルで光学性能を実現するレンズシリーズ「S-Line」に位置付けられており、従来の開放F値1.8の中望遠単焦点レンズのイメージを一新する描写力で静止画・動画の表現がさらに豊かになるという。そのコピーの通り、開放絞りからシャープなピント面が得られ、美しさにこだわり抜いたボケ味との対比によって、被写体の存在感が際立つ描写が魅力的なレンズだ。
■ボケの美しさを追求
周辺光量をできる限り豊富に確保することにより、開放絞り時でも画像の周辺部まで口径食の少ないきれいな玉ボケを実現。さらに、複数のAF用駆動ユニットの連携により、複数のフォーカスレンズ群の位置を高い精度で緻密に制御するマルチフォーカス方式を採用。収差が発生しやすいとされる至近距離の被写体でも、2枚のEDレンズの効果と相まって、軸上色収差が徹底的に抑制されており、高い結像性能を実現している。
また、ナノクリスタルコートを採用し、光学設計の配慮により、ゴーストやフレアの発生が効果的に抑制されている点も大きな特徴の一つ。画角内に太陽などの強い光源が入る逆光シーンでも、自然なボケ味が生きる、高い解像感のあるクリアな画像が得られるのだ。
■防塵・防滴
レンズ本体は、レンズ鏡筒の可動部分をはじめとする随所にホコリや水滴の侵入を防ぐシーリングが施された防塵・防滴に配慮した設計となっている。またカメラ側でM/A、絞り値、露出補正のいずれかを割り当て可能なコントロールリングを搭載し、操作性をカスタマイズできるのも大きな特徴だ。
レンズ本体には、駆動機構付きの絞り羽根ユニットを搭載。ボディ側からの電気信号による高精度な絞り制御ができ、連続撮影時も含めて安定した露出制御（AE）が可能となっている。発売の待ち遠しいレンズだ。
■NIKKOR Z 85mm f/1.8 S 主な仕様
マウント ニコン Zマウント
焦点距離 85mm
開放絞り F1.8
最小絞り F16
レンズ構成 8群12枚（EDレンズ2枚）
画角 28°30′（撮像範囲FX）／ 18°50′（撮像範囲DX）
絞り羽根枚数 9枚（円形絞り）
最短撮影距離 0.8ｍ
最大撮影倍率 約0.12倍
フィルター径 φ67mm
サイズ（最大径×長さ） 約φ75×99mm
質量 約470ｇ
付属品 レンズキャップ67mm LC-67B（スプリング式）、裏ぶた LF-N1、バヨネットフード HB-91、レンズケース CL-C1
〈文〉柴田 誠