日本カメラ博物館が所蔵する約6万点の写真から、人物を中心に保存状態がよいものを厳選して収録した“古写真集”『秘蔵古写真 幕末』が発売された。
日本人が初めて写真に写されたのは1851年。嵐で漂流し、米国に流れ着いた日本船の乗組員だそうだ。その一人は開国を迫ったペリー提督の船に乗っていたという。幕末の人と風景を記録した古写真とともに、知られざる歴史のひとコマを紹介する。
1880年、遣米使節団が見たハリウッドの様子や、下関戦争の記録写真、生麦事件の現場など、初めて目にする風景に想像力を刺激されるはずだ。プリント技法は主に鶏卵紙の時代だが、その写りの良さにも驚くに違いない。
■日本カメラ博物館 監修『秘蔵古写真 幕末』
224×152mm・256ページ
本体 1,800円(税別)
2019年4月21日発売
山川出版社
〈文〉市井康延