パナソニックが、6K動画記録に対応するフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S1H」を2019年9月25日に発売する。価格はオープンで、市場推定価格は50万円前後の見込み。
6月に開発発表されたフルサイズミラーレスの動画プロフェッショナルモデルが正式に発表された。パナソニックが業務用シネマカメラの開発で培った技術をフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S」シリーズに結集。プロの映像制作に応える動画性能を搭載したモデルだ。
■デュアルネイティブISOテクノロジー
1画素ごとに専用回路を2系統備えたデュアルネイティブISO対応の有効2420万画素フルサイズCMOSセンサーを搭載。低ISO感度回路と低ノイズ・高ISO感度回路の2系統を切り替えることで、高感度時もノイズを抑えた自然な画質が得られる。イメージセンサーに最適化されたローパスフィルターにより、モアレも効果的に抑制する。
■6K動画に対応
フルサイズのレンズ交換式デジタルカメラとして世界で初めて6K/24p（縦横比3:2）、5.9K/30p（同16:9）、10 bit Cinema4K/60p、4K/60p動画記録を実現。プロのニーズに応える豊富な動画記録モードを搭載している。VFR（バリアブルフレームレート）動画記録、ハイフレームレート動画記録、アナモフィック動画記録も可能。また、動画記録中のHDMI映像出力にも対応し、10bit Cinema4K/60p、4K/60p動画記録中であっても、HDMI端子からCinema4K/60p、4K/60pの4:2:2 10 bit映像を同時に出力できる。
■業務用シネマカメラと同水準の描写性能
業務用デジタルシネマカメラと同水準の広ダイナミックレンジ・広色域の14+ストップV-Log/V-Gamutに対応。暗部からハイライト部まで、豊かな階調と色情報できめ細かに描写する。
■時間無制限の動画撮影が可能
独自の放熱構造により、全動画記録モードで時間無制限の撮影が可能。動作保証温度内であれば、理論上はメモリーカードがいっぱいになるまで（またはバッテリーがなくなるまで）途中で中断することなく撮影できる。
■操作性
3.2型・約233万ドットのタッチパネル液晶モニターを搭載。屋外撮影に配慮し、「GH5」「GH5S」や「S1R/S1」よりも輝度を約150％アップさせている。可動域は、S1R/S1は3軸チルト式だが、S1Hではチルト構造に270°のフリーアングル構造を組み合わせた新開発のチルトフリーアングル構造を採用している。
静止画・動画のステータスを確認できる天面のモノクロステータスLCDは、S1R/S1より大型の1.8型。
ファインダーはS1R/S1と同じ0.5型・約576万ドットの有機ELリアルビューファインダー。
■その他の性能
5軸6段のボディ内手ブレ補正機構を搭載し、対応レンズと連動させる「Dual I.S. 2」では6.5段の手ブレ補正効果を発揮する。マグネシウム合金フレームを採用した防塵・防滴・−10℃の耐低温構造。
■使用例
■LUMIX Sシリーズが3モデルに
パナソニックのフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S」シリーズ。左から、有効約4730万画素のCMOSセンサーを搭載した高解像モデル「LUMIX S1R」、プロフェッショナル品質の動画機能を搭載した「LUMIX S1H」、拡張でISO204800まで対応する高感度性能と充実した動画機能を搭載したハイブリッドモデル「LUMIX S1」。
■LUMIX S1H 主な仕様
品番 DC-S1H
有効画素数 2420万画素
撮像素子 35mmフルサイズ (35.6×23.8mm) CMOSセンサー
マウント ライカLマウント
ISO感度 ISO 100～51200 (拡張ISO 50 / 102400 / 204800)
ファインダー 0.5型 約576万ドット 有機ELファインダー ［倍率］約0.78倍
画像モニター 3.2型 約233万ドット 静電容量方式タッチパネル液晶モニター
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード (ビデオスピードクラス90対応)
サイズ (幅×高さ×奥行き) 約151.0×114.2×110.4mm (突起部を除く)
質量 約1052ｇ (本体のみ) ／ 約1164ｇ (バッテリー、メモリーカード1枚を含む)
付属品 ボディキャップ、ホットシューカバー、アイカップ、フラッシュシンクロ端子キャップ、バッテリーグリップ接点カバー、ショルダーストラップ、ケーブルホルダー、バッテリーパック (7.4V)、バッテリーチャージャー、ACアダプター、電源コード、USB接続ケーブル (C-C)、USB接続ケーブル (A-C)、BNC変換ケーブル (TC IN/OUT 専用)