佐々木直樹さんによるフォトエッセイ『東京駅の扉』が発売された。
東京駅の魅力に取りつかれたフォトグラファーが、駅にまつわる31話を紹介する。鉄道の発祥が新橋~横浜間であることは常識だが、東京駅の開業が渋谷や御茶ノ水駅よりも遅いとは初耳。駅舎のレンガは渋沢栄一が故郷の深谷市に設立した会社の手になり、その数は約752万個。そして佐々木さんは、東京ステーションギャラリーのレンガに不思議な落書きを発見する。
このほか岩手県にある小岩井農場とのつながりなど、歴史は奇想天外だ。東京駅の写真とともに迷宮の旅へ誘われる。
佐々木直樹『東京駅の扉 辰野金吾没後100年に捧げる31の物語』
A5判・172ページ
本体 1,500円(税別)
2019年11月22日発売
日本写真企画
〈文〉市井康延