360°カメラ「RICOH THETA (リコー シータ) 」の開発コアメンバーが中心となって発足したスタートアップカンパニー「ベクノス株式会社」。第一弾の製品として、新技術を駆使した超スリムなペン型デザインの360°カメラを開発中であることが、2020年3月10日に発表された。
ベクノスは、リコーの新規事業開発の一環として外部の知見などを活用することを狙い、2019年8月に設立されたスタートアップカンパニー。リコーのコア事業とは異なる「イノベーション特区」と位置づけられる、リコーの関連企業のひとつだ。CEOの生方秀直 (うぶかた ひでなお) さんは、「RICOH THETA」のプロジェクトリーダーを務め、360°全天球カメラ市場の基盤を作り上げた人でもある。
ベクノスは、「映像体験の革命により、人々に新しい感動を提供する」をミッションに掲げて、360°カメラや特殊カメラの製造・販売とコンシューマー向けソフトウェア、WEBサービスの作成・販売を行なっていく。
■開発中のカメラは2020年内に発売予定
第一弾の製品として開発発表された超スリムなペン型デザインの360°カメラは、携帯性、デザイン性を実現するために、側面に3個、天面に1個の計4個のレンズによる独自の光学系を搭載しており、開発中のアプリを組み合わせることで、360°カメラの楽しみ方がさらに広がるとしている。カメラとアプリは、2020年内の発売・サービス開始が予定されている。
ユニークな光学技術とAIを活用した画像処理技術により、今まで経験したことのないユーザー体験の提供を目指す「ベクノス」。世界初の民生用360°カメラとして発売された「RICOH THETA」の開発コアメンバーが中心となって発足したスタートアップカンパニーということで、いやが応にも期待が膨らむ。どんなカメラ、アプリがリリースされるのか、続報を待ちたい。
〈文〉柴田 誠