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レンズ交換式デジタルカメラの世界シェアはキヤノンのターンが続く

キヤノンは、レンズ交換式デジタルカメラ (デジタル一眼レフカメラおよびミラーレスカメラ) の世界市場において、2003年から2019年までの17年連続で台数シェアNo.1を達成したことを2020年3月26日に発表した。

EOS Kiss Digital
▲2003年9月に発売された「EOS Kiss Digital」

 

キヤノンのレンズ交換式カメラであるEOSシリーズは、“快速・快適・高画質”を基本コンセプトに、CMOSセンサーをはじめ映像エンジンおよび交換レンズといったキーデバイスを独自開発してきたイメージングシステム。高性能なフラッグシップモデルからエントリーモデルまで、幅広い製品ラインアップで多様なニーズに応え続けている。

 

2003年 (平成15年) はデジタルカメラの黎明期と呼ばれる時期で、フィルムカメラとデジタルカメラの出荷台数が逆転したのがこの頃だ。2003年9月に発売され、市場拡大のきっかけを作ったエントリーモデル「EOS Kiss Digital」の画素数は、約630万画素だった。ちなみに、この年のカメラグランプリは「EOS-1Ds」が受賞している。

EOS-1Ds
▲「EOS-1Ds」は2002年11月発売

 

キヤノンは、その後もプロ向けのEOS-1Dシリーズ、一眼レフカメラによる動画撮影を普及させたEOS 5Dシリーズなど、時代を切り開く製品を次々と世に出し続けてきた。2018年 (平成30年) には、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」が登場。撮影領域のさらなる拡大と新しい映像表現の可能性を追求したEOS Rシステムを加えて、EOSシステムを拡充したのは記憶に新しいところだ。有効画素数は約3030万画素まで進化した。

EOS R
▲EOS R

 

2019年 (平成31年) にはフルサイズミラーレスカメラ「EOS RP」(3月発売) 、デジタル一眼レフカメラ「EOS 90D」(9月発売) などが発売され、17年連続で世界シェアNo.1を達成した。2019年2月には、EOSシリーズ用の交換レンズであるEFレンズの累計生産本数が1億4000万本を達成したことが発表されている。

EOS RPとEOS 90D
▲EOS RP (左) と EOS 90D (右)

 

「これからも光学技術を中心に映像技術に磨きをかけ、一眼レフからミラーレスカメラまで幅広い製品をそろえ、新たな映像領域を切り拓き、写真・映像文化のさらなる発展に貢献していきます」と宣言しているキヤノン。開発発表されているミラーレスカメラ「EOS R5」をはじめ、「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」を含む9機種のRFレンズなどの登場も待ち遠しい。今後の発展とともに世界シェアNo.1の継続にも期待したい。

EOS R5
▲EOS R5

 

 

〈文〉柴田 誠