ソニーは、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野の3事業を総括する「ソニーエレクトロニクス株式会社」を設立することを2020年3月26日に発表した。設立は2020年4月1日で、事業間の一体運営をさらに推進し、組織・人材の最適化、既存事業の競争力を強化して、新規事業の創出と成長を図っていくとしている。
■デジタルカメラ・AV機器・モバイル事業を一体運営
ソニーエレクトロニクス株式会社は、デジタルカメラなどを手掛けるイメージング・プロダクツ&ソリューション事業、テレビやオーディオ機器を手掛けるホームエンタテインメント&サウンド事業、スマートフォンを手掛けるモバイル・コミュニケーション事業を継承する中間持株会社となる。さらに、これらの事業に関係するグローバルセールスマーケティング、生産、物流、調達、 エンジニアリングの各機能を保有する。
■各事業を横断した新製品やサービスに期待
つまり、ソニーエレクトロニクス株式会社の設立によって、デジタルカメラのαシステム、テレビのBRAVIA (ブラビア)、Walkman (ウォークマン) に代表されるオーディオ機器、スマートフォンXperia (エクスペリア) のモバイル事業などが、一つの会社に集約されるということ。デジタルカメラとスマートフォンの親和性が高まることや、αシステムの性能が出力機器であるBRAVIA、Walkmanと一緒に開発されてさらに引き上げられるといったことが想像される。開発スピードにも拍車がかかりそうだ。また、事業を横断した製品開発が行われるだけでなく、画期的な製品やサービスの登場にも大いに期待したい。
ソニーエレクトロニクス株式会社の代表取締役社長兼CEOには、ソニーの専務でありエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション事業担当、ストレージメディア事業担当、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズの社長を兼ねる石塚茂樹氏が就任する。
〈文〉柴田 誠