ロモジャパンは、モノクロフィルム「Lomography Fantôme Kino B&W ISO 8 35mm Film (ロモグラフィー ファントム キノ フィルム)」の予約発売を2020年3月26日に開始した。通常価格は1,100円 (税込) の予定で、プレオーダー期間なら通常販売予定価格の20%オフ (1本880円) で購入することができる。プレオーダー受付分は、2020年6月より順次発送を予定している。
5本セットまたは10本セットでの販売となり、プレオーダー期間は6月までの予定。なお、好評につき6月発送予定分はすでに完売し、現在は9月発送予定分のプレオーダーを受け付けている。
■ハイコントラストな超低感度モノクロフィルム
「Lomography Fantôme Kino B&W ISO 8 35mm Film」は、ロモグラフィーのB&W Kinoフィルムシリーズに新しく登場した ISO 8のフィルム。サイズは35mmのみとなっている。ドイツの映画会社より入手した映画用フィルムから切り出されて作られており、ハイコントラストな描写が特徴のフィルムだ。
一般の撮影では、ISO8と超低感度で感度自動設定には対応していないため、適正露出で撮影するにはマニュアルで感度設定のできるカメラが必要となる。さらに、絞り調整が可能な被写界深度の浅い大口径のレンズが推奨されている。ポートレート撮影やスナップショットだけでなく、ピンホール撮影にも適しているフィルムだ。
■現像液の種類によって描写が変わる
自家現像では、現像液によって描写が異なってくるため、いくつかの方法が紹介されている。
スタンダードに現像する場合にはKodak D-76が推奨されており、フィルムの特徴であるコントラストの力強さを失わないとしている。ドラマチックなコントラストを得るにはKodak HC-110、シャープさや再現性を優先させる場合はIlford Ilfosol-3、細かなディテールとシャープネスを保ち、程よい粒子感を残すにはCompard R09 (またはRodinal) など。オールラウンダー向きな現像液として、コントラストのバランスがいいTetenal Ausgleichsentwicklerも挙げられている。
日常をドラマチックに写し出し、光と影が演出する「Lomography Fantôme Kino B&W ISO 8 35mm Film」の描写を楽しんでみるには、いい季節かもしれない。
<作例>
〈文〉柴田 誠