シグマは、「SIGMA fp」で新たに搭載したカラーモード「ティールアンドオレンジ」を「SIGMA sd Quattroシリーズ」「SIGMA dp Quattroシリーズ」用に開発中であることを発表。この機能を搭載したファームウェアと専用RAW現像ソフトを2020年4月23日に公開する。
「ティールアンドオレンジ」は、ハリウッド映画などで人気の高いカラーグレーディング手法に着想を得たカラーモードで、人間の肌の色などに含まれるオレンジ系の色味と、その補色にあたるティール系 (シアン系のブルー) の色味を際立たせることで、映像を鮮やかで印象的に演出することができるというもの。予想以上に多くの「SIGMA fp」ユーザーによって「ティールアンドオレンジ」が楽しまれているのだという。今後は、Quattroシリーズのカメラを最新のファームウェアにアップデートすることで、「ティールアンドオレンジ」のカラーモードを楽しめるようになる。
■Quattroシリーズユーザーの要望に応えて実現したファームウェア
「ティールアンドオレンジ」のQuattroシリーズ用の開発は、ファンイベント「fpフェス」(2020年2月8日・東京) 来場者の「ティールアンドオレンジをFoveonセンサー搭載機で使ってみたい」という声や、SNSなどに寄せられたリクエストに応えて実現する運びとなった。シグマは、「Foveonセンサーの圧倒的な解像感に加え、ティールアンドオレンジ独特の色彩表現の選択肢が追加されたことで、sd Quattroシリーズ、dp Quattroシリーズでの撮影をより楽しんでもらいたい」とコメントしている。
■ティールアンドオレンジを適用できる専用RAW現像ソフト「SIGMA Photo Pro 6.7.3」も開発
またシグマでは、専用RAW現像ソフト「SIGMA Photo Pro 6.7.3」の開発を進めていることも発表した。「SIGMA Photo Pro 6.7.3」では、Quattroシリーズで撮影したRAWデータ (X3F、X3I) にも「ティールアンドオレンジ」を適用することができるようになる。こちらも2020年4月23日に公開される予定だ。
シグマの公式サイトでは、三井公一さんの連載企画『シグブラ (シグマでブラブラ)』の中で、テスト版の「SIGMA Photo Pro 6.7.3」を使ってdp Quattroシリーズで撮影された過去の作品を「ティールアンドオレンジ」で再現像した「昔のFoveonブラブラをティールアンドオレンジに」が公開されている (4月9日更新) 。また、押本龍一さんの連載企画『私の出会う光景』でも、今後同様の作品が公開予定となっている。
〈文〉柴田 誠