日本各地の地形に着目した竹下光士さんのガイドブック『ジオスケープ・ジャパン 地形写真家と巡る絶景ガイド』が発売された。
誰もが切り立つ山肌の光景や、岩が不思議な紋様を描く海岸線に魅せられたことがあるはずだろう。竹下さんはその成り立ちに着目して風景を捉える地形写真家だ。
本書では日本51か所を選び、見どころを写真と文章でわかりやすく説く。谷川岳一の倉沢には険しい岸壁がそびえるが、それは豪雪による雪崩が作り出したものだ。袋田の滝、東尋坊、鳥取砂丘、秋吉台など誰もが知る場所が登場するので、より好奇心を刺激する。風景の見え方が深まり、知るほどにロマンが深まる。
竹下光士『ジオスケープ・ジャパン 地形写真家と巡る絶景ガイド』
A5判・224ページ
本体 1,800円(税別)
2020年2月17日発売
山と溪谷社
〈文〉市井康延