パナソニックが、ミラーレスカメラ「LUMIX S1H」のファームウェアVer.2.0を2020年5月25日に公開した。動画機能をはじめとする機能の追加・向上と改善が盛り込まれている。
なお、事前に告知されていたATOMOS社製「Ninja V」HDRモニター/レコーダーへの動画RAWデータ出力機能追加については開発に遅れが生じているため、今回のファームウェアVer.2.0には含まれていない。次回のファームウェアでの提供に向けて開発中とのことだ。
変更内容は以下の通り。
LUMIX S1H (DC-S1H) ファームウェア Ver.2.0
■動画機能強化/性能改善
- [6K][5.9K][5.4K] の動画記録中に、HDMIダウンコンバート出力が可能に。
- クリエイティブ動画モード時、シャッターボタン全押しによる動画記録の開始/停止を無効にできる機能を追加。
- クリエイティブ動画モード時、コントロールパネルから [動画画質 (マイリスト)] を選択可能に。
- フォトスタイル [V-Log] の調整項目 [ノイズリダクション] の設定値に [-1] を追加。これにより、特定の撮影環境で残像が発生する現象を改善できる。
- 撮影時のHDMI出力映像に、MFアシスト拡大表示を出力しない設定が選択可能に。
- 4:2:0/10bitでの動画記録時、特定の撮影環境でバンディングが見えやすくなる現象を改善。
- SDカードへの記録を行わず、HDMI経由で外部記録のみを行う場合に、レックランによるタイムコードが歩進しない動作を改善。
■操作仕様変更
- 誤操作防止のため、全画像消去時のタッチパネルによる操作を無効とし、キー操作のみ有効となるよう仕様を変更。
■AFの性能向上
- AFC設定時、[AF+MF] が使用可能に。
■パナソニック製レンズとの互換性向上
- パナソニック製Lマウントレンズ「LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.」において、レンズのFnボタン設定が可能に。
■シグマ製レンズ/マウントアダプターとの互換性向上
- シグマ製LマウントレンズのFnボタン設定が可能に。
- シグマ製マウントアダプター「MC21」装着時、手ブレ補正を「O.I.S」に設定した際に、O.I.SとB.I.SのRoll補正が連動して動作。
■その他機能追加
- ステータスLCD項目内に「バックライト点灯時間」メニューを追加し、バックライトの常時点灯が選択可能に。
- カメラ内RAW現像において、生成されるJPEG画像の保存先を選択可能に。
- 写真撮影時のオートレビューの時間設定値に [0.5秒] を追加。
- Fnボタンへの機能登録において、ボタン長押し時に「操作無効」となる項目を追加。
- Fnボタンへの機能登録において、押している間だけ絞りの効果を確認できる設定項目を追加。
- 日本で発売のモデルにおいて、英語・簡体字中国語・繁体字中国語・韓国語の言語設定が可能に。
■その他性能改善
- SDメモリーカードとの組み合わせによって、動画分割記録機能や400Mbpsの動画記録モードを使用した際に、まれにフリーズする現象を改善。
- 背面モニター消灯時に、前後ダイヤルでの絞り・シャッタースピード操作を可能に。
- 他社製Lマウントレンズ装着時において、開放F値が特定の値の場合に発生するF値制御不具合を修正。
ファームウェアのダウンロードはこちらから。
https://av.jpn.support.panasonic.com/support/dsc/download/index4.html