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キヤノンがクラウドサービス「image.canon」画像データ一部消失についての調査結果を報告

キヤノンが、2020年7月30日に発生したクラウドプラットフォーム「image.canon」におけるストレージの障害と、画像データの一部消失について、調査結果を報告した。

image.canon

「image.canon」は、カメラからWi-Fi経由で静止画や動画を自動転送・保管し、そこからスマートフォンやPCへの自動転送、SNSでの共有、外部サービスとの連携ができるクラウドプラットフォーム。オリジナルデータを最大30日間保管できるほか、長期間オリジナル画質で保管したい場合は10GBのストレージへ移行させることが可能だ。
サービスの詳細はこちら。

https://getnavi.jp/capa/news/327702/

 

2020年7月30日に、長期保管用の10GBストレージにおいて障害が見つかり、サービスを一時停止したうえで調査した結果、2020年6月16日午前9時より前に10GBストレージに保管したユーザーの画像データの一部が消失していることが確認された。

これは、「image.canon」のサービスをコントロールするソフトウェアを新バージョンに切り替えた際に、短期保存ストレージをコントロールするプログラムコードが、短期保存ストレージ機能と長期保存ストレージ機能の両方で作動したことによるもので、その結果、30日以上保存された画像に一部消失が生じたとのこと。キヤノンでは、原因となったプログラムコードを特定・修正したうえで、2020年8月4日にサービスを再開している。

 

失われた画像データのうち、静止画については「image.canon」に保管する際に自動生成されるサムネイル (長辺が最大2048ピクセルにリサイズされた画像) ならばダウンロードや転送が可能な状態に回復した。ただし、元の解像度には復元できないほか、動画については回復する技術的手段はないという。

なお、今回の障害による「image.canon」への不正アクセスは発見されず、画像データの外部流出は発生していない。

 

 

〈文〉佐藤陽子