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オリンパスOM-1が未来技術遺産に。ミノルタα-7000、トプコンREスーパーも登録

オリンパスのフィルム一眼レフカメラ「OM-1」が、国立科学博物館による未来に引き継ぐべき「重要科学技術史資料 (愛称 : 未来技術遺産)」に登録された。

OLYMPUS OM-1

OLYMPUS OM-1

「OLYMPUS OM-1」 (発売時の名称は「M-1」) は、小型軽量化による機動性を実現したフィルムカメラ“OM”の初代モデル。選定理由は、

ボディー単体で1972年当時の平均的な一眼レフカメラの2/3 (体積比) という小型化を実現した一眼レフカメラ。小型軽量化による機動性を実現するために、大胆にパーツレイアウトを変更し、フィルム感度切替ダイアルを従来のシャッターダイアルの位置に移し、比較的大型な測光用メーターをその下に備え、シャッター機構をミラーボックス底部に移すなど小型化を図った。また、ピントグラスの上に必須とされていたコンデンサーレンズをペンタプリズムと一体化し、ビス材質を真鍮から鉄に変更するなど軽量化も進めた。一眼レフの欠点の一つであったミラー駆動時のショックを軽減するダンパーの装備なども含め、その後の一眼レフカメラの流れに大きな影響を与えた機種として重要である。

となっており、小型化を実現したさまざまな技術によって登録となった。

重要科学技術史資料 (未来技術遺産) とは?

独立行政法人国立科学博物館が、「科学技術の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つ科学技術史資料」および「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えた科学技術史資料」の保存と活用を図るために、2008年度から実施している登録制度。2020年度には16件が新たに選定され、現在までに計301件が登録されている。

「ミノルタ α-7000」「トプコン RE スーパー」も登録

ちなみに2020年度登録の未来技術遺産には、「トプコン RE スーパー」がTTL開放測光露出計を初めて内蔵した一眼レフとして、「ミノルタ α-7000」が本格的オートフォーカス一眼レフの先駆者として、新たに登録された。

 

2020年9月27日 (日) まで、国立科学博物館にて「未来技術遺産 登録パネル展」も開催中。また、「OM-1」はオリンパスミュージアムに常設展示されている。いずれも入館は事前予約制。

 

令和2年度 (2020年度) 第13回 ~技術の歴史を未来に生かす~ 未来技術遺産 登録パネル展

会期 2020年9月15日 (火) ~27日 (日)
会場 国立科学博物館 上野本館 日本館1階中央ホール
住所 東京都台東区上野公園7-20
時間 9:00~17:00 (入館は閉館30分前まで)
会期中の休館日 9月23日 (水)
入館料 一般・大学生620円 高校生以下無料
入館予約 WEBサイトより
https://www.kahaku.go.jp

 

 

 

〈文〉柴田 誠