ニコンイメージングジャパンは、ニコンZマウントを採用した大口径超広角ズームレンズ「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」を2020年10月に発売する。希望小売価格は320,000円 (税別) で、ケースと2種類のレンズフードが付属する。
<2020.10.20> 発売日が2020年10月30日に決定。
■小型・軽量化と高画質を両立
「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」は、NIKKOR Zレンズの中でもハイレベルな光学性能を発揮する「S-Line」に属する。大口径の両面非球面レンズを前玉に採用した新光学設計により、世界最短・最軽量※の約650gを実現。開放F値2.8の高い描写力を両立した。大きく前へ張り出す形状のレンズを廃止し、大口径の両面非球面レンズを採用することで、Fマウントの「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」を超える描写力となっている。また、最後面の非球面レンズをイメージセンサー近くに配置することで、大幅な小型・軽量化とクラス最高レベルの光学性能を達成した。
※2020年9月16日時点で発表済みの焦点距離14mm以下から始まる開放F値2.8一定のレンズ交換式フルサイズデジタルカメラ対応交換ズームレンズにおいて。ニコン調べ。
■描写力
11群16枚構成の新光学系には、EDレンズ4枚と前玉の両面非球面レンズを含む非球面レンズ3枚4面を採用し、ズーム全域で開放F値2.8固定を実現した。大きなボケと色付きを抑えた自然なボケ味を生かして、高解像で捉えた主要被写体を印象的に際立たせることができる。
非球面レンズの採用により、絞り開放でもサジタルコマフレアを効果的に抑制し、色にじみが極めて少ない美しい点像を得ることができる。夜景撮影などで優れた点像再現性をズーム全域で発揮するレンズとなっている。
コーティングには、ナノクリスタルコートに加えて、直入射光に高い効果を発揮するアルネオコートを併用することで、可視光全域で安定した超低反射率を実現。入射光に起因するゴースト、フレアを効果的に低減している。
■操作性
「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」と同じ位置にズームリングやフォーカスリングを配しており、従来機種ユーザーも使い慣れた感覚で操作することができる。また、ズームリングとフォーカスリングの回転角も同様の操作性となるよう最適化されている。フォーカスリングは操作に対する反応がさらに強化され、よりスムーズで的確なピント合わせを実現している。
■動画対応
STM (ステッピングモーター) を採用したAF機構と絞り機構で各駆動音を静音化を実現。また、コントロールリングをクリックレスとして、動画撮影時の操作音にも配慮している。鏡筒には、撮影情報を確認できる「レンズ情報パネル」、好みの操作を割り当てられる「L-Fnボタン」が配されている。
■防塵・防滴性能
埃や水滴の侵入を防ぐシーリングをレンズ鏡筒の可動部分などに施し、レンズマウントゴムリングを採用して、高い防塵・防滴性能を実現している。レンズの最前面には、優れた防汚性能を持つフッ素コートを採用する。カメラ側から高精度な絞り制御ができ、連続撮影時も含めて常に安定した露出制御 (AE) が可能な電磁絞り機構も搭載されている。
■ネジ込み式フィルターを装着可能
超広角ズームレンズながら、付属の「バヨネットフード HB-97」を介してレンズ先端部にニコン純正の112mmネジ込み式フィルターを装着することができる。また、レンズのマウント側には、市販のシートタイプのフィルターが簡単に装着できるフィルター枠を搭載する。
レンズフードは「バヨネットフード HB-97」と、よりコンパクトに持ち歩ける「バヨネットフード HB-96」の2種類が付属。フィルターを装着したまま持ち運べるかぶせ式「レンズキャップ LC-K104」も付属している。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S 主な仕様
マウント ニコンZマウント
焦点距離 14〜24mm
開放絞り F2.8
最小絞り F22
レンズ構成 11群16枚 (EDレンズ4枚、非球面レンズ3枚)
画角 114°〜84° (撮像範囲FX)、90°〜61° (撮像範囲DX)
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 撮像面から0.28m (ズーム全域)
最大撮影倍率 0.13倍 (焦点距離24mm)
フィルターサイズ φ112mm (バヨネットフードHB-97使用時のみ装着可能)
サイズ (最大径×長さ) 約φ88.5×124.5mm
質量 約650g
付属品 レンズキャップ LC-Z1424 (スプリング式)、かぶせ式レンズキャップ LC-K104、裏ぶた LF-N1、バヨネットフード HB-96、バヨネットフード HB-97、レンズケース CL-C2
〈文〉柴田 誠