シグマは、ミラーレス専用の中望遠マクロレンズ「SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art」を2020年10月23日に発売する。対応マウントはLマウント用、ソニーEマウント用の2種類。希望小売価格は95,000円 (税別) で、ケースとフードが付属する。
2020年9月30日に開催されたオンライン新製品プレゼンテーション「SIGMA STAGE Online」で発表されたもので、シグマの山木和人社長がその特徴を詳しく解説した。
「105mm F2.8 DG DN MACRO | Art」は、シグマArtライン初となるマクロレンズ。ミラーレス専用の中望遠マクロレンズとして、マクロレンズに必要とされる要素を最高水準で実現することを目指している。
最新の光学設計により、至近から無限遠まで、全ての撮影距離で高いシャープネスを保持し、軸上色収差を重点的に補正することにより、繊細な描写と色にじみのないクリアな画質の両立を実現する。ボケの表現も重視されており、美しい玉ボケ、ピント前後のボケ味にもこだわって開発されている。
■テレコンバーター対応
Lマウント専用テレコンバーター「TC-1411 (1.4倍)」「TC-2011 (2.0倍)」に対応しており、焦点距離147mm、210mmの望遠マクロレンズとして使用できる。テレコンバーターを装着すると、焦点距離だけでなく収差も拡大されるため、レンズ本来の性能アップを図る必要があったのだという。テレコンバーター使用時には、ワーキングディスタンスはそのままで、さらに高倍率でのマクロ撮影が可能となっている。
■光学性能
「105mm F2.8 DG DN MACRO | Art」は、Artラインの基本コンセプトでもある光学性能最優先の設計により、画面中心から周辺部までフラットかつ高い解像力を発揮するマクロレンズとなっている。画面周辺で気になるコマ収差も良好に補正され、開発初期段階から徹底したゴースト・フレア対策により、高い逆光耐性も実現。レンズ構成は、SLDガラス1枚を採用した12群17枚構成で、9枚羽根の円形絞りを採用する。
■AF性能
顔/瞳優先AFへの最適化に加え、フォーカス駆動系にHSM (超音波モーター) を採用して、高精度で静粛なAFを達成した。
■操作性
レンズボディには、フォーカスモード切換えスイッチやマクロ撮影時に便利なフォーカスリミッタースイッチ、任意の機能が割り当てられるAFLボタンを搭載する。絞りリングには、クリックのON/OFFを切り換えられる絞りリングクリックスイッチ、ロック機構を操作する絞りリングロックスイッチを装備した。
■防塵・防滴
防塵防滴機構の採用により、撮影時のさまざまな環境に対応するものとなっており、レンズ表面には撥水防汚コートを実装している。
SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art 主な仕様
エディションナンバー A020
マウント Lマウント、ソニーEマウント
焦点距離 105mm
開放絞り F2.8
最小絞り F22
レンズ構成 12群17枚
画角 (35mm) 23.3°
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 29.5cm
最大撮影倍率 1:1
フィルター径 φ62mm
サイズ (最大径×長さ) Lマウント φ74×133.6mm、Eマウント φ74×135.6mm
質量 Lマウント 715g、Eマウント 710g
付属品 ケース、フード LH653-01
〈文〉柴田 誠