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重量機材に対応、軽量化したカメラジンバル「DJI RS 2」「DJI RSC 2」

DJI (ディージェーアイ) は、カメラジンバル「DJI Ronin」シリーズの「DJI RS 2」を2020年10月30日、「DJI RSC 2」を2020年11月上旬に発売する。

DJI RS 2・RSC 2

それぞれの機種でジンバル単品と、スマートフォンホルダー、フォーカスモーター、RavenEye 映像伝送システム、専用キャリーケース等のアクセサリーを同梱したコンボセットを用意する。価格はオープンで、参考価格は「DJI RS 2」単体が86,900円、「DJI RS 2 Pro Combo」が105,600円、「DJI RSC 2」単体が53,900円、「DJI RSC 2 Pro Combo」が73,700円 (いずれも税込)。

■前モデルからの進化

「DJI RS 2」と「DJI RSC 2」は、従来モデル「Ronin-S」「Ronin-SC」からさらにパワーアップしたクリエイティブモード、カメラワークを搭載する。新機能「タイムトンネル」は、「ロール360」を実行しながらハイパーラプス映像を撮影するもので、よりクリエイティブな映像を作り出すことができる。

また「ペンライトモード」は、カメラを前方に傾けた状態で本体を被写体に向け、水平に持つことができる。1タッチでポートレートモードに切替することが可能となっており、ジンバルがカメラの向きを素早く縦方向に切り替えて、SNS用の映像を撮影できる。

センサーと焦点距離を設定後、撮影の開始点と終了点を選択して撮影できる「パノラマ」機能、ペンライトモード時に、カメラを360°回転させる「ロール360」機能、設定した時間の間、移り変わる景色をなめらかな映像で撮影する「タイムラプス」機能を搭載する。なお、「DJI RSC 2」のタイムトンネル機能は、後日ファームウェア更新により提供されるものとなっている。

DJI RS 2

DJI RS 2

■軽量化

多くのユーザーからのフィードバックをもとに開発された「DJI RS 2」は、ベース部分にカーボンファイバーを使用。カーボンファイバー製モノコック構造により、軸アームの高耐久性を維持しながら、重量1.3kgの軽量化を実現した。片手持ちジンバルの技術をさらに進化させ、耐荷重4.5 kg (試験値) に対応する。

■バッテリー

バッテリーはカートリッジ設計を採用し、バッテリーの装着がより簡単で素早くできるようになっている。バッテリー駆動時間は最大12時間を実現。急速充電では、わずか15分の充電で2時間の駆動が可能となっている。

■安定性の向上

予測技術開発の経験をもとにした「最適化 Titan 安定化アルゴリズム」を搭載する。ユーザーの動きを補正しながら、ジンバルの傾きや角度を最適化し、ユーザーによる手動入力の負担を軽減するものとなっている。新機能の「SuperSmoothモード」では、カメラの安定性が向上しており、最大焦点距離100mmレンズ使用時のわずかな振動も抑えることができる。

■操作性の向上

軸ロック機構により移動やバランス調整が簡単になっている。また、微調整用ノブを使って行う搭載カメラのバランス調整を、より正確に行うことができるようになっている。2層式のカメラマウントプレートは、アルカスイスとマンフロットの両方の規格に対応した。トリガー上部に配置された内蔵フロントダイヤルにより、正確なフォーカス制御が可能になり、RSA (Roninシリーズアクセサリー) ポートにDJIフォーカスホイールを取り付けて併用することで、2チャンネルでのフォーカスとズーム調整を実現した。2つ搭載されているRSAポートは、NATOポートとしても機能し、グリップや遠隔操作用コントローラーなどのアクセサリーやアタッチメントの取り付けが可能だ。

■液晶画面

1.4インチの内蔵カラータッチ画面を搭載しており、カメラのデータ [MM1]、ジンバル設定、カメラからのライブビューを表示。各種パラメーターを素早く調整することができる。Roninアプリの機能も全て使用可能だ。

[可動範囲] パン 360°、ロール −95°~+240°、チルト −112°~+214° [積載量 (試験値)] 4.5kg [サイズ] 折り畳み時 260×265×70mm (BG30グリップを除く)、展開時 410×260×195mm (BG30グリップを含む、延長用グリップ/三脚を除く) [重量] ジンバル 約960g (クイックリリースプレートとカメラマウントプレートを除く)、カメラマウントプレート 約150g、BG30グリップ 約265g、延長用グリップ/三脚 約226g、上部および下部クイックリリースプレート 約105g

 

DJI RSC 2

DJI RSC 2

■折りたたみ設計

デザインを一新した「DJI RSC 2」は、携帯性の高い折りたたみ設計となっている。また、アクセサリーを追加することなく、縦位置での撮影が可能になるなど、折りたたみ設計により、ジンバルをよりクリエイティブに使用することができるようになった。新搭載の「ブリーフケースモード」では、ジンバルのメインアームを緩め、カメラを前方に向けたままぶら下げるようにジンバルを持ち、独特なアングルで撮影することが可能だ。

■軽量化

頻繁に使用されるパーツには、耐久性の高い素材を使用しながら、軽量素材の採用により、本体の軽量化を実現。重量は1.2kgで、「Ronin-S」よりも約35%軽量化されている。折りたたんだ状態の接地面積はA5用紙と同等の180×190mmだ。

■急速充電に対応

内蔵バッテリーは 14 時間の駆動時間を誇り、「DJI RS 2」と同様に直接内蔵バッテリーに急速充電することが可能になっている。

■安定性の向上

強力なモーターにより、3kgの耐荷重 (試験値) に対応する。耐荷重の拡大により「LUMIX S1H」+ 24-70mmレンズのような、重量のある組み合わせも搭載可能になっている。また「DJI RS 2」と同様、「最適化 Titan 安定化アルゴリズム」により、これまでにない安定性を実現。モーター搭載ジンバルと併用することで細部まで補正し、高いレベルの安定化機能を達成する。

■液晶画面

1インチの内蔵OLEDスクリーンは、カメラデータを表示し、直接画面上で設定を調整することができる。

■簡単操作

軸ロック機構により運搬から使用前のバランス調整までも簡単になっている。2層式のカメラマウントプレートは、アルカスイスとマンフロットの両方の規格に対応する。

[可動範囲] パン 360°、ロール −240°~+95°、チルト −112°~+214° [積載量 (試験値)] 3.0kg [サイズ] 折り畳み時 260×210×75mm (ハンドルを含む)、展開時 400×185×175mm (ハンドルを含む、延長用グリップ/三脚を除く) [重量] ジンバル 約1216g (バッテリーを含む、クイックリリースプレートを除く)、クイックリリースプレート (上部/下部) 約102g、延長用グリップ/三脚 (金属製) 約226g、延長用グリップ/三脚 (プラスチック製) 約160g

 

 

〈文〉柴田 誠