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その名は「PENTAX K-3 Mark III」2021年2月末の発売を目指して開発中

リコーとリコーイメージングは、新APS-Cデジタル一眼レフカメラの開発状況を2020年10月27日にWEBサイトで公開。名称が「PENTAX K-3 Mark III」に決定したことを明らかにした。なお、発売の時期は「CP+2021」(2021年2月25~28日開催予定) ごろを目指しているとのことだが、正式発表・発売時期については決定次第、あらためて案内するとしている。価格は未定だが、20万円台後半を想定しているとのこと。

PENTAX K-3 Mark III

 

「PENTAX K-3 Mark III」は、2019年9月の開発発表後、同年11月に開催されたファンイベント「PENTAXミーティング 100周年スペシャル」で参考展示された、APS-Cフォーマットのフラッグシップとなる新製品。当時、2020年中の発売を目指しているという発表だったが、開発の最終段階を迎え、量産に向けての体制を整える段階に入ったことから、現時点での仕様を公表した。

PENTAX K-3 Mark III
リコーイメージング株式会社の高橋忍社長による新APS-Cフラッグシップモデル詳報動画も公開された。2015年に発売された「PENTAX K-3 II」の後継機ではあるが、後継という枠を超えた進化を盛り込んでいるという。

■外観

製品画像も公開された。大きく張り出したグリップは「K-1 Mark II」よりも大きい印象で、シャッターボタンがグリップ上部に斜めにレイアウトされている。ボディ上部のダイヤルの配置は「K-1 Mark II」と同様のようだが、鋭角的なペンタ部のデザインは「KP」に近い。全体にシャープ感のあるボディになっている。

PENTAX K-3 Mark III
新APS-Cフラッグシップモデル詳報動画より。

■主要スペック

気になるスペックをピックアップして紹介すると、搭載されるイメージセンサーは有効約2573万画素のAPS-Cサイズ (23.3mm×15.5mm) のCMOSセンサーだ。測距センサーは101点測距 (25点はクロスタイプ) で、感度 (標準出力感度) はISO 100~1600000となっている。

PENTAX K-3 Mark III
新APS-Cフラッグシップモデル詳報動画より。

 

撮像素子シフト方式「SR II」の5軸手ブレ補正機能を搭載し、5.5段分の補正効果がある。記録媒体はSDカードで、デュアルスロットを採用する。4K (30p/24p) 動画の撮影が可能だ。また、USB端子はType-Cを採用し、充電式バッテリーへの充電とカメラ本体への電源供給が可能となっている。

PENTAX K-3 Mark III
新APS-Cフラッグシップモデル詳報動画より。「PENTAX K-3 II」とのファインダー像の比較。

■PENTAX STATEMENT

「PENTAX K-3 Mark III」は、「PENTAX STATEMENT」を体現する製品として開発。一眼レフカメラの本質的な価値にこだわり、写真を趣味として楽しんでいる人が、撮影のプロセスまで愉しめるような機能と性能を備えたカメラとなるようだ。正式発表がいつになるのか、続報を待ちたい。

PENTAX STATEMENT (私たちが私たちであるための、5つの決意)

  • 写真が好きだからカメラを造る。
  • 対話するように撮れるカメラを理想とする。
  • 撮影プロセスまで愉しめるカメラにこだわる。
  • 数値では測りきれない領域まで挑む。
  • ユーザーの「写真体験」を資産とする。

 

PENTAX K-3 Mark III 主な仕様

有効画素数 約2573万画素
撮像素子 23.3×15.5mm CMOSセンサー
マウント ペンタックス KAF2マウント
ISO感度 ISO 100~1600000
シャッター速度 1/8000秒~30秒
ファインダー 約1.05倍 ペンタプリズムファインダー
画像モニター 3.2型 約162万ドット TFTカラー液晶モニター (静電容量方式タッチパネル)
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-I/UHS-II対応)
サイズ (幅×高さ×奥行き) 約134.5×103.5×73.5mm (突起部を除く)
質量 約735g (本体のみ)/約820g (バッテリー、メモリーカードを含む)

※仕様、デザインなどは変更される場合がある。

 

 

〈文〉柴田 誠