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34歳で戦場に散ったカメラマン・沢田教一の人生とは? ドキュメンタリー映画『サワダ』リバイバル上映

戦争報道が世界の耳目を集めていた時代には、多くのカメラマンが戦場に向かい、命を落とした。今年没後50年を迎える沢田教一のドキュメンタリー映画『サワダ − SAWADA』が、2020年11月3日から15日の予定で、東京都写真美術館でリバイバル上映される。

サワダ − SAWADA 青森からベトナムへ ピュリッツァー賞カメラマン沢田教一の生と死
沢田教一と作品「安全への逃避」 © グループ現代

 

幼い子と母親が川を必死に渡る写真「安全への逃避」が世界報道写真展大賞、ピュリッツァー賞を受賞した。25歳でUPI東京支局に報道記者として入社し、その4年後にベトナム戦争の取材へ赴く。この1枚を撮影したのはその翌年だ。

それ以降、沢田はより危険な場所を求めて最前線に向かうようになる。軍の移動手段を使い、写真家はどこへでも行けた。当時、その無謀さから疫病神と呼ばれた写真家のティム・ペイジが沢田の誘いに尻込みしたと述懐する。

映画では沢田が生まれてから、1970年10月28日、カンボジアの最前線を移動中に射殺されるまでを描いている。奥さんであるサタさんやUPIの同僚、カメラマンたちなど、それぞれの目から見た沢田教一を語る。上映は35mmフィルムで行なう。コダカラーで描かれた独特の色合いが時代の雰囲気を濃厚に表現している。

なお、日本カメラ博物館では2020年11月3日より、沢田教一が使ったカメラや愛用品の展示を始める。

 

 

サワダ − SAWADA 青森からベトナムへ ピュリッツァー賞カメラマン沢田教一の生と死

期間 2020年11月3日 (火・祝) ~15日 (日)
会場 東京都写真美術館 1F
住所 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間 10:30 / 13:00 / 15:30 (11月7日は13:00の上映なし)
休館日 11月9日 (月)
料金 一般 1500円、シニア 1200円、学生・中学生以下 1000円
問い合わせ 東京都写真美術館 (TEL 03-3280-0099)

日本カメラ博物館 展示

期間 2020年11月3日 (火・祝) ~
住所 東京都千代田区一番町25 JCII一番町ビル地下1F
開館時間 10:00〜17:00
休館日 月曜 (祝日の場合は翌日休館)・年末年始
入館料 一般300円、中学生以下無料
問い合わせ 日本カメラ博物館 (TEL 03-3263-7110)

 

 

 

〈文〉市井康延