小澤忠恭さんのフォトエッセイ『写真すること。』が発売された。
東京で写真家として30年ほど多忙な生活を送り、10数年前に海沿いの街へ移り住んだ小澤さん。そのころから、それまで語らなかった写真のことを話し始めた。ズームレンズは自在に引きや寄りの写真が撮れるものと思いがちだが、小澤さんはさまざまなアップが撮れるレンズだと指摘する。
ポートレート論はもちろん、スナップ写真についてなど、小澤流のアプローチは独自の視座を持つ。本には1枚プリントが付く。その理由も実に独特だ。
小澤忠恭『写真すること。』
A5判・159ページ
本体 1,800円(税別)
2020年10月発売
「写真する話 大磯便り」制作委員会
〈文〉市井康延