EIZOが、カラーマネージメントモニター「ColorEdge CGシリーズ」の企画・開発に関して、映画芸術科学アカデミー (Academy of Motion Picture Arts and Sciences) が主催するアカデミー賞の一部門である「アカデミー科学技術賞」を受賞した。
「ColorEdge CG」は、写真、デザイン・印刷、映画・放送コンテンツ制作など、クリエイティブな現場向けのカラーマネージメントモニターのシリーズだ。
■自動キャリブレーション技術などが映画業界に貢献
アカデミー科学技術賞は、映画界に貢献した重要な技術を生み出した企業・技術者に対して授与される賞。EIZOの「ColorEdge CGシリーズ」に搭載されている自動キャリブレーション技術などの開発に携わった社員4名 (映像技術開発部 主幹エンジニア・上野幸一さん、映像技術開発部 主幹エンジニア・米光潤郎さん、モジュール&ものづくり統括部 シニアエンジニア・作田淳治さん、企画部 シニアプロダクトマネージャー・中島賢人さん) が、アカデミー科学技術賞の「技術貢献賞 (Technical Achievement Award)」カテゴリで受賞した。
キャリブレーションセンサー内蔵でセルフキャリブレーションが可能なこと、画面の表示均一化を図るデジタルユニフォミティ補正回路を搭載していること、ほかのソフトウェアとの連携を容易にするSDK (ソフトウェア開発キット) を提供していることが審査員に高く評価されたポイントだ。
■液晶モニターにキャリブレーションセンサーを内蔵
クリエイターが制作や色確認に使用するモニターは、常に正確な表示状態にしておく必要がある。液晶モニターは、時間経過とともに表示が変化するという特性があるため、精度を維持するには定期的なキャリブレーション (画面表示品位の維持管理作業) が必要不可欠だ。
一般的なモニターは、その都度キャリブレーションセンサーを取り付けて専用ソフトを実行するという手間がかかる。しかし「ColorEdge CGシリーズ」は、キャリブレーションセンサーをモニターのベゼル部に内蔵し、自動で定期的なキャリブレーションを実施する「セルフキャリブレーション」に対応する。これにより、管理にかかる時間とコストを大幅に削減できるようになった。
EIZOのキャリブレーションセンサー内蔵技術は、画像の忠実な再現と安定した表示品質が求められる医療画像用モニターの開発研究が原点で、その後、クリエイティブワーク市場にノウハウを展開していった。2010年4月には、カラーでキャリブレーションができるセンサーを世界で初めて内蔵した「ColorEdge CG245W」を発売。2020年5月に発売した世界初のキャリブレーションセンサー内蔵4K HDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG3146」では、ハリウッドの映像技術賞「HPAアワード」を受賞している。
■ジブリやディズニーからも祝辞
このたびの受賞を受け、「ColorEdge CGシリーズ」を導入している世界中の制作スタジオからコメントが寄せられている。その中にはスタジオジブリやピクサーアニメーションスタジオ、ウォルトディズニーアニメーションスタジオといった、誰もが知る映像作品の制作現場も含まれており、その貢献度の高さがうかがえる。
■メルマガ登録でColorEdge CGシリーズが当たる
EIZOでは、2021年2月17日まで「EIZOダイレクトメルマガ登録キャンペーン」を実施中。アカデミー科学技術賞受賞の発表に合わせて、プレゼント賞品に「ColorEdge CG2420-Z」が追加された。キャンペーンの詳細はこちら。
https://getnavi.jp/capa/news/357954/
〈文〉佐藤陽子