パナソニックは、LUMIX Sシリーズ用の望遠ズームレンズ「LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.」を2021年4月22日に発売する。Lマウントを採用したフルサイズミラーレス対応のレンズで、焦点距離70〜300mmをカバーし、マクロ撮影も可能。希望小売価格は160,600円 (税込)。
■小型軽量と描写性能を両立
UEDレンズ1枚、EDレンズ2枚、UHRレンズ1枚を配置し、収差を適切に抑制した。蛍石に近い性能のUED (Ultra Extra-Low Dispersion = 特殊低分散) レンズを採用することで色分散作用を抑えて軸上色収差を良好に補正し、全域で画面のすみずみまで鮮鋭性に優れた描写が得られる。
さらにカム溝の高密度配置による多成分ズーム構成を実現したことで、小型軽量と描写性能を両立した。レンズ構成は11群17枚、11枚の絞り羽根を採用する。
■望遠マクロ撮影
フォーカスレンズの長ストローク化に対応する新アクチュエータを開発し、望遠300mmで撮影倍率0.5倍を実現した。最短撮影距離は、広角端70mmで0.54m、望遠端300mmで0.74mとなっており、被写体を大きく強調した存在感のある表現を実現する。
■AF性能
ズーム位置検出専用回路の搭載に加えて、ウォブリング制御の高速化による高精度なズームトラッキング性能で、狙った被写体のピント外れを抑制した。毎秒480回のAF制御とコントラスト検出方式による高精度なフォーカシングが可能で、高速化も達成した。
■5.5段の手ブレ補正
高速・高精度AFとSシリーズのボディ内手ブレ補正 (B.I.S.) と連動して制御する手ブレ補正機能「Dual I.S.2」に対応。カメラのボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正 (O.I.S.) をリアルタイムで連動させて制御することで、5.5段の手ブレ補正効果を発揮する。
■動画撮影性能
高精細な動画撮影に対応した光学設計と、鏡筒内部構造の最適化により、フォーカシング時のピント位置の移動に伴い画角が変化するブリージングを抑制する。また、手ブレ補正効果を高める「手ブレ補正ブースト」にも対応した。
フォーカスリングでリニア / ノンリニア設定の切替が可能で、ノンリニア方式ではフォーカスリング操作の回転速度に対して移動量可変でピントが移動し、俊敏なフォーカス合わせが可能となっている。リニア方式ではフォーカスリングの回転量に対して移動量固定でピント移動し、さらに撮影シーンに応じて回転量も設定できる。
■堅牢性
幅広いシーンに対応する防塵・防滴仕様、−10℃の耐低温設計を実現し、雪山やゲレンデなどの寒冷地でも快適に撮影できる。グリップ時の重心バランスに配慮した設計と手にしっくりなじむフォルムによりホールディングの負荷を軽減し、機動力のある撮影が可能だ。
LUMIX S 70-300 mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 主な仕様
品番 S-R70300
マウント Lマウント
焦点距離 70〜300mm
開放絞り F4.5〜5.6
最小絞り F22
レンズ構成 11群17枚 (UEDレンズ1枚、EDレンズ2枚、UHRレンズ1枚)
画角 34°(W) ~ 8.3°(T)
絞り羽根枚数 11枚 (円形虹彩絞り)
最短撮影距離 0.54m (W端) / 0.74m (T端)
最大撮影倍率 0.5倍
フィルター径 φ77mm
サイズ (最大径×長さ) φ84mm×約148mm
質量 約790g
付属品 レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップ
〈文〉柴田 誠