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被災地の桜を通して明日への希望を伝えるフォトエッセイ『未来へつなぐ千年桜』

大沼英樹さんのフォトエッセイ『『未来へつなぐ千年桜』が発売された。

大沼英樹『未来へつなぐ千年桜』

 

仙台に住む大沼さんのテーマの一つは全国の桜を撮ること。そして2011年以降、被災地の桜を巡る旅が加わった。

桜には人を引き寄せる力があり、桜を通じて多くの出会いがあった。気仙沼市の大川沿いに植えられていた桜並木は、復興のため全てが伐採された。その光景を撮影していたとき、話しかけてきた女性に、移植された桜の存在を教えられた。

陸前高田、浪江町などへ毎年通うなかで生まれた物語と復興への光景を写真と文章で収める。厳しい現実や哀しい物語も語られるが、根底には明日を信じる希望がある。

大沼英樹『未来へつなぐ千年桜』
B5判変型・192ページ
2,750円(税込)
2021年2月24日発売
玄光社

 

〈文〉市井康延