ドイツのライカカメラ社は、国際的な写真関連用品専門のオークション「Leitz Photographica Auction (ライツ・フォトグラフィカ・オークション) 」を2021年6月12日にオーストリアのウィーンで開催する。貴重な年代物のカメラなどをはじめ、写真関連の希少品を取り扱うものとして、国際的にも高い認知度を誇るオークションだ。
38回目を迎える今回は総出品数469点となっており、事前入札はオンライン・書面・電話で受け付ける。オークション当日は会場入札のほか、ライブオークションサイトでのリアルタイム入札も可能となっている。
注目の出品カメラ
■Leica MP2 Chrome with Electric Motor, serial number 952014
「Leica MP2 Chrome with Electric Motor, serial number 952014」は、今回の出品物で特に注目度が高いアイテム。電動式のフィルム巻き上げ機構モータードライブを初めて組み込んだM型カメラで、試作機的な位置づけで1950年代後半に製造された。クローム仕上げはわずか21台しか製造されておらず、現存するのは10台のみとみられている。予想落札価格は30万〜35万ユーロ (約4014万〜4683万円)。
■Leica I Mod. A Luxus with the serial number 48402
「Leica I Mod. A Luxus with the serial number 48402」は、1929〜1931年にかけて95台のみ製造された。製造時と同じデザイン・仕様で現存するのはわずか数台で、ライカの製品の中でも非常に希少性が高いアイテムのひとつとなっている。予想落札価格は20万〜25万ユーロ (約2676万〜3345万円)。
■Leica MP 0.72 chrome of photographer Martin Hartley
イギリスの写真家 マーティン・ハートレー氏が、2010年の北極調査プロジェクトに同行して活動内容を記録したというユニークな来歴を誇る「Leica MP 0.72 chrome of photographer Martin Hartley」。北極調査プロジェクトで撮影された貴重な写真プリント2枚、北極の海氷のボーリングコアから採取された水が入ったボトル1本も付属する。予想落札価格は6000〜7000ユーロ (約80万〜93万円)。
落札金をチャリティー番組に寄付
このオークションに出品される「Leica M-A Edition 100 pre-series」の落札金全額が、オーストリア最大の人道支援プロジェクトであるチャリティー番組「リヒト・インス・ドゥンケル」に寄付される。入札開始価格は3000ユーロ (約40万円)。