山﨑友也さんが写真集『少年線 syonen-line』を上梓した。
山﨑さんが写真の中心に鉄道車両を置くことはほとんどない。視線は鉄路の周辺や、そこに集まる人々に注がれている。それでも鉄道が醸し出す旅情や見知らぬ人同士が出会い、去っていく喜びや哀惜が濃厚に漂う。
本書には幼い子どもたちの姿が数多く出てくる。山﨑さんは4歳から鉄道好きになったが、当時、何を見て心を動かしていたのか。そのころに見た風景を追っているようにも思える。
山﨑友也『少年線 syonen-line』
200×225mm・96ページ
2,530円(税込)
2021年9月1日発売
日本写真企画
〈文〉市井康延