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ドキュメンタリー写真家・初沢亜利が、緊急事態の東京の変貌を撮り続けた写真集 『東京 二〇二〇、二〇二一。』を発売

写真家の初沢亜利が、緊急事態宣言下での東京の街と人の営みを撮った写真集 『東京 二〇二〇、二〇二一。』を発売した。

ドキュメンタリー写真家として、初沢亜利はこれまでイラク戦争前後のバグダッド、2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地東北、国際社会に刃を向ける北朝鮮、民主化運動に揺れた香港など、常に時代の爆心に身を置き撮影を続けてきた。

本書で初沢が挑んだモチーフは、2020年、2021年の東京。
活気あふれる街の声は、人流の抑制や自粛の影響によって消え去り、外出時はマスクで口元を覆い、距離を取った。

外出さえはばかられる中、初沢は独自の美意識で今の東京を記録した写真集だ。

▽ギャラリー(タップで拡大して見られます)

初沢亜利コメント
コロナ禍とは何なのかを言葉で総括することはまだできません。写真家の仕事は、現実の中で5秒前にも5秒後にも存在しない瞬間から歴史を抽出する作業です。本書所収の168点は様々な判断を躊躇し、右往左往した我々自身の自画像であり、そこには撮影者である私自身の迷いも含まれます。コロナ禍を通じ相互監視は強化されました。誰もが隙を見せたらつけ込まれてしまう神経質な社会はこれからも続くのでしょう。この2年を通じて何が変わり、何が変わらなかったのか。記憶の手引き、次世代に語り継ぐ資料として、この写真集がわずかでも役に立てば幸いです

初沢亜利 (はつざわ・あり)プロフィール


写真家
1973年、フランス・パリ生まれ。上智大学文学部社会学科卒。第13期写真ワークショップ・コルプス修了後、イイノ広尾スタジオを経て写真家としての活動を開始する。
東川賞新人作家賞、日本写真協会新人賞、さがみはら賞新人奨励賞受賞。
写真集に『Baghdad2003』(碧天舎)、『隣人。38度線の北』『隣人、それから。38度線の北』(共に徳間書店)、『True Feelings 爪痕の真情』(三栄書房)、『沖縄のことを教えてください』(赤々舎)、『東京、コロナ禍。』(柏書房)

書籍情報

タイトル 『東京 二〇二〇、二〇二一。』
(読み:トウキョウ・ニーゼロニーゼロ・ニーゼロニーイチ)
装丁 浅葉克己
発売 2021年12月18日(土)
定価 3,850円(税込)
判型/仕様 B5判ソフトカバー 256ページ
発売 株式会社徳間書店