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一つのビルを6年にわたり同じ場所から淡々と撮影した 高松求己写真集『CHRONICLE』

高松求己さんが写真集『CHRONICLE』を上梓した。

高松求己写真集『CHRONICLE』

 

本書で描かれたモチーフは一つ、コンクリートの壁面で覆われたビルだ。その一角を見上げ、同一の画角からモノクロームで狙った。天候や時間帯で壁面を照らす光が変わり、ときに電柱や街路樹の影が写り込む。

写真で光は重要な存在であるが、概ねモチーフを照らす役割でしかない。その光の在り様を探求した作品だ。2012年から2018年まで撮影した中から500点を掲載している。

高松求己写真集『CHRONICLE』
収録作品より

高松求己写真集『CHRONICLE』

体裁  216×279mm・508ページ
価格 7,480円(税込)
発売日 2021年11月
発行元 ふげん社

 

高松求己 (Motoki Takamatsu)
1948年生まれ。1971年、東海大学工学部光学工学科卒業。プロラボで写真処理業務に携わる。2013年から普後均写真ワークショップで作品制作を行なう。

 

〈文〉市井康延