高松求己さんが写真集『CHRONICLE』を上梓した。
本書で描かれたモチーフは一つ、コンクリートの壁面で覆われたビルだ。その一角を見上げ、同一の画角からモノクロームで狙った。天候や時間帯で壁面を照らす光が変わり、ときに電柱や街路樹の影が写り込む。
写真で光は重要な存在であるが、概ねモチーフを照らす役割でしかない。その光の在り様を探求した作品だ。2012年から2018年まで撮影した中から500点を掲載している。
高松求己写真集『CHRONICLE』
体裁 216×279mm・508ページ
価格 7,480円(税込)
発売日 2021年11月
発行元 ふげん社
高松求己 (Motoki Takamatsu)
1948年生まれ。1971年、東海大学工学部光学工学科卒業。プロラボで写真処理業務に携わる。2013年から普後均写真ワークショップで作品制作を行なう。
〈文〉市井康延