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木製カメラから歴史的名機まで、世界の貴重な二眼レフが勢揃い「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」

メカ好きでなくても二眼レフには惹かれる人が少なくないはず。お洒落なアイテムとして広告などで使われる例もある。日本カメラ博物館は特別展「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」を企画した。会期は2022年2月8日〜6月19日。

いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展

 

二眼レフといえば「ローライフレックス」を想起する人が多いだろうが、最初のモデルはガラス乾板を使用した「アカデミー 1号」(1882年・イギリス) に遡る。

いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展
二眼レフの原型とされる「アカデミー 1号」(1882年・イギリス)。撮影用レンズの上にピント調節用のレンズが設けられている。
いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展
のちに二眼レフカメラの代表的な機種となる「ローライフレックス」の初号機「ローライフレックス オリジナル」(1929年・ドイツ)。

 

日本では「リコーフレックス III」(1950年・日本) がブームを巻き起こし、1950年代には大小のカメラメーカーが乱立した。中古市場で高値が付く「コンタフレックス」(1960年頃・アメリカ) なども出品される。

いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展
「コンタフレックス」(1960年頃・アメリカ) は、レンズ交換式カメラで初の電気露出計など画期的な機構を搭載。当時としては非常に高価なカメラだった。

 

ピュリッツァー賞を受賞したカメラマン・沢田教一さんが所有していた「ローライフレックス」(夫人の沢田サタさんより寄贈) や、「ロールライト」も耳目を集める逸品の一つ。「ロールライト」の製造は大橋光機製作所。タレント・大橋巨泉さんの実家だそうだ。

日本カメラ博物館では毎年、大学から学芸員過程の実習生を受け入れており、二眼レフを手にすると多くの学生が「欲しい」となるという。このカメラを撮影に使った写真集や作品なども紹介予定。

いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展
蛇腹を採用した「スーパーフェクタ」(1932年・ドイツ)。縦位置と横位置の切り替えが可能。
いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展
内部に13枚の乾板を収納できる「バザン レフレックスカメラ」(1890年・フランス)。
いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展
16mmフィルムを使用する小型二眼レフ「ミニコード」(1951年・オーストリア)。

主な展示予定品

  • アカデミー 1号 (1882年・イギリス)
  • バザン レフレックスカメラ (1890年・フランス)
  • ローライフレックス オリジナル (1929年・ドイツ)
  • スーパーフェクタ (1932年・ドイツ)
  • ローライコード (1935年・ドイツ)
  • コンタフレックス (1960年頃・アメリカ)
  • リコーフレックス III (1950年・日本)
  • ミニコード (1951年・オーストリア)
  • ローライフレックス 4×4 (1957年・ドイツ)
  • マミヤ C330 プロフェッショナルf (1975年・日本)

日本カメラ博物館 特別展「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」

会期 2022年2月8日 (火) ~6月19日 (日)
会場 日本カメラ博物館
住所 東京都千代田区一番町25 JCIIビル地下1階
時間 10:00〜17:00
休館日 月曜 (祝日の場合は翌日休館 ただしGW期間中は無休)
入館料 一般300円、中学生以下無料
問い合わせ 日本カメラ博物館 (TEL 03-3263-7110)

 

 

〈文〉市井康延