リコーは、2.25型タッチパネルモニターを搭載した360°カメラ「RICOH THETA X」を2022年5月中旬に発売する。2022年1月に海外で発表され、国内での発売は今春とされていたものだ。価格はオープンで、市場想定価格は11万円前後 (税込)。
<2022.7.11> 発売日が2022年7月22日に決定。
<2022.5.19> 生産上の都合のため発売時期が延期された。変更後の発売時期は未定。
■大型タッチパネルモニターを搭載
2.25型の大型タッチパネルモニターは、360×640ドットのTFTカラー液晶でタッチシャッター機能を搭載するほか、明るさ自動調整機能を備える。スマートフォンを介さずに撮影前のプレビュー表示や撮影設定、撮影画像の閲覧などができ、撮影効率が大幅に向上した。また、内臓GPS&A-GPS機能により、本体だけで正確な位置情報の取得が可能となっている。
■静止画は約6000万画素相当、動画は5.7Kの撮影が可能
約4800万画素相当の新開発1/2.0型センサー2基を搭載し、出力画素で最大約6000万画素相当の360°静止画 (JPEG) 撮影を実現する。画像サイズは、高精細な約6000万画素11K (11008×5504) と約1500万画素5.5K (5504×2752) の2種類を選択できる。
動画 (MP4) は手ブレ補正が強化された最大5.7K (5760×2880) / 30fpsの撮影が可能。また、ライブストリーミング時には4K (3840×1920) / 30fps・100Mbpsの撮影ができる。
最短撮影距離はレンズ先端から約40cm。ISO感度はISO50~3200、露出は−2.0~+2.0EV (1/3EVステップ) で設定可能で、静止画撮影時には撮影者が映り込まないタイムシフト撮影モードや1秒間20枚 (5.5K静止画撮影時) の連続撮影が可能な連写モードをはじめ、ノイズ低減 / HDR合成 / インターバル撮影 / マルチブラケット撮影 / セルフタイマーといった撮影ができる。
■メモリーカードに対応、バッテリーも交換可能
約46GBの内蔵メモリーを搭載しており、11Kの静止画を約4600枚、動画は最大5分の記録ができる。microSDXCメモリーカードにも対応し、バッテリーも交換可能。別売りの充電式バッテリー「DB-110」が使用可能で、長時間の撮影ができる。本体側面にはUSB Type-Cポートを装備し、三脚使用時でもオプションのエクステンションアダプターなしで給電できる。
■スマートフォン、クラウドサービスとの親和性が向上
スマートフォンとBluetooth接続することで、SSIDを入力することなく無線LANと接続できる。スマートフォンへの転送速度は「RICOH THETA V」よりも約1.5倍高速になっている。また、プラグインをインストールすることで、リコーが提供する「RICOH360 Tours/Projects」などのクラウドサービスとシームレスな連携が可能だ。
ビジネス市場向けの「RICOH360」プラットフォーム事業を強化
リコーは、デジタルサービスの拡大に向けて、360°カメラ「RICOH THETA」と、ソフトウェア、クラウドサービスを組み合わせたビジネス市場向けの「RICOH360」プラットフォーム事業を強化していくとしている。360°カメラ「RICOH THETA X」は、はたらく現場を効率化するデバイスとして位置付けられており、「RICOH360」プラットフォームでは、360°の画像・映像に関連するデバイスやソフトウェア、クラウドサービスを連携させることで、撮影からデータ活用まで、ワークフロー全体を効率化するソリューションを提供。不動産、建設・建築をはじめとする、さまざまな業種での業務効率化と生産性の向上をサポートする。
RICOH THETA X 主な仕様
撮像素子 1/2.0型 ×2
有効画素数 約4800万画素 ×2
レンズ構成 7群7枚
F値 F2.4
ISO感度 ISO 50~3200
最短撮影距離 約40cm (レンズ先端より)
記録ファイル形式 静止画 JPEG、動画 MP4
記録媒体 内蔵メモリー 約46GB、microSDXCメモリーカード (UHS-I / V30対応)
外部インターフェース USB Type-C USB3.2 gen1
表示パネル 2.25型 360×640ドット TFTカラーLCD (静電容量方式タッチパネル)
外寸 幅51.7×高さ136.2×奥行き29.0mm (レンズ部を除く奥行き 21.5mm)
質量 約144g (本体のみ)、約170g (バッテリー、メモリーカードを含む)
付属品 充電式バッテリー DB-110、ソフトケース、USBケーブル