新美敬子さんが写真集『世界の看板にゃんこ』を上梓した。
ふらっと初めて入った店で猫が店番をしているのに出会えたら、猫好きにとっては嬉しい。そんなときはちょっと足を止めて、この子の性格やどんな日々を送っているのか、しばし語らいたくなる。
本書では、新美さんが世界19か国で会った42匹の看板猫たちを紹介する。ペナン島にある青空理髪店の猫は、半年ほど店主の姿を見ていないらしい。写真に添えられた猫たちのつぶやきが、物語をより広げてくれる。
新美敬子『世界の看板にゃんこ』
体裁 四六判・96ページ
価格 1,452円(税込)
発売日 2022年5月24日
発行元 河出書房新社
新美敬子 (Keiko Niimi)
1962年、愛知県豊橋市生まれ。1991年『シベリアンハスキー カナディアンロッキーから』(誠文堂新光社) を皮切りに写真集やカレンダーを次々と発表。主に海外をフィールドに、猫や犬と人々との暮らしを撮り続けている。『旅猫』『猫のハローワーク』『マルタの猫』など、著書多数。
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〈文〉市井康延