リコーイメージングは、Kマウントのデジタル一眼レフカメラ用標準レンズ「HD PENTAX-FA 50mmF1.4」と「smc PENTAX-FA 50mmF1.4 Classic」を2023年6月9日に発売する。希望小売価格は、「HD PENTAX-FA 50mmF1.4」が61,600円、「smc PENTAX-FA 50mmF1.4 Classic」が67,100円 (いずれも税込)。
この2本のレンズは、いずれもフィルム一眼レフ時代の1991年に発売され、つい最近まで販売されていた「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」をベースにし、異なるアレンジが加えられたバリエーションモデル。現行の「HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW」が、フルサイズセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラに最適化され、絞り開放からシャープな描写が得られる最新設計であるのに対し、「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」はオーソドックスな変形ガウスタイプのレンズ構成で、絞るとシャープさが増すという描写の変化を味わえるレンズとして親しまれてきた。
HD PENTAX-FA 50mmF1.4
「HD PENTAX-FA 50mmF1.4」は、「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」のレンズ設計はそのままに、最新のマルチコーティング「HDコーティング」を採用。コントラストが高く、ヌケの良い描写が得られる。従来のマルチコーティングに比べ、より反射が少なく透過性が高いので、旧製品の「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」より逆光時のゴーストやフレアが出にくい。また、レンズ最前面には撥水撥油効果が高く、汚れを拭き取りやすいSPコーティングも施されている。
レンズのサイズ感は従来機種のままに、2019年に発売された「HD PENTAX-FA 35mmF2」などと共通のデザインにリファインされ、デジタル一眼レフカメラのKシリーズにマッチする。なお、レンズ側に絞りリングがあり、ボディ内モーターによるAFに対応した仕様のため、Kシリーズの旧製品やAFフィルム一眼レフカメラでも使用できる。
[マウント] KAFマウント (AFカプラー対応) [焦点距離] 50mm (APS-Cサイズ機使用時 35mm判換算76.5mm相当) [画角] 47° (APS-Cサイズ機使用時 31.5°) [開放絞り] F1.4 [最小絞り] F22 [レンズ構成] 6群7枚 [最短撮影距離] 0.45m [最大撮影倍率] 0.15倍 [絞り羽根枚数] 8枚 (円形絞り) [フィルター径] 49mm [最大径×長さ] 約65×40.5mm [質量] 約223g [付属品] レンズキャップ O-LC49、レンズマウントキャップ K [レンズフード] RH-RC49、RH-RA49 (いずれも別売)
smc PENTAX-FA 50mmF1.4 Classic
外観は「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」とほとんど変わらないが、レンズ設計に意図的なチューニングを施し、強い逆光時に絞り開放で撮影すると、「虹色フレア」が発生する特性を持つ。光源の入れ方や被写体に応じて「虹色フレア」の位置やサイズは変化し、50年以上前に設計されたオールドレンズで撮影したかのような個性的な描写が楽しめる。なお、APS-Cデジタル一眼レフ装着時は、「虹色フレア」は発生しにくい傾向がある。
レンズには絞りリングが設けられており、絞りをF4以上に絞ると、「虹色フレア」、ゴーストやフレアの発生を抑えたクリアな描写での撮影も可能。ボディ内モーターによるAFに対応した仕様のため、Kシリーズの旧製品やAFフィルム一眼レフカメラにも使用できる。レンズ最前面には撥水撥油効果が高く、汚れを拭き取りやすいSPコーティングも施されている。
このレンズの個性的な描写は、絞り開放付近で出やすいことから、明るい場所でも絞り開放で撮影できるように、NDフィルター (ND16) が1枚付属している。
[マウント] マウント KAFマウント (AFカプラー対応) [焦点距離] 50mm (APS-Cサイズ機使用時 35mm判換算76.5mm相当) [画角] 47° (APS-Cサイズ機使用時 31.5°) [開放絞り] F1.4 [最小絞り] F22 [レンズ構成] 6群7枚 [最短撮影距離] 0.45m [最大撮影倍率] 0.15倍 [絞り羽根枚数] 8枚 (円形絞り) [フィルター径] 49mm [最大径×長さ] 約65×37mm [質量] 約216g [付属品] レンズキャップ O-LC49、レンズマウントキャップ K、レンズフィルター LF-ND16 (49mm) [レンズフード] RH-RC49、RH-RA49 (いずれも別売)