北中康文さんによる “川の写真図鑑”『列島自然めぐり 日本の川』東日本編・西日本編が発売された。
■収録内容 (タップ/クリックで拡大します)
川を紐解くと、地球の歴史や壮大なドラマが見えてくる。本書では109ある一級水系を河口から源流まで取材し、絶景ポイントや見どころを探った。費やした時間は約3年。撮影は地上のほか、ドローンなどを使い空撮も試みた。
長野県を流れる阿寺渓谷の岩盤は、白亜紀に形成された花崗岩で形成されている。白い岩の上を透明度の高い川が流れることで、エメラルドグリーンの美しい光景が出現する。太古の歴史に思いを馳せながら見る光景は味わい深い。
川にある岩石や地形の見方なども語られるほか、渓谷や滝、ダムなどの観光名所も紹介。モデルコースも記載され、ガイドブックとしても活用できる。東日本編は58、西日本編は51河川を収録した。
北中康文『列島自然めぐり 日本の川 東日本編 / 西日本編 ─ 源流から河口へ巡る旅。』
監修 斎藤 眞、小松原純子
体裁 新書判・東日本編304ページ・西日本編264ページ
価格 各2,860円(税込)
発売日 2023年4月21日
発行 文一総合出版
北中康文 (Yasufumi Kitanaka)
1956年、大阪府生まれ。スポーツカメラマンから転身したフリーランスの自然写真家。10年を費やし全国1600か所の滝をカメラに収めるなど、水をメインテーマとしていたが、水の器としての「地質」の重要性に気づかされる。2007年、日本地質学会表彰受賞。2019年、JUIDA認定ドローン操縦ライセンス取得。3年余りを費やし全国109一級河川を空と地上から撮影、日本の川の多様性に驚かされる。著書に『日本の地形・地質』(共著)、『日本の滝①②』『滝王国ニッポン』『風の回廊・那須連山』『シャッターチャンス物語』『LE TOUR DE FRANCE』など。
〈文〉市井康延