ニコンは、Zシリーズ用の望遠ズームレンズ「NIKKOR Z 70-180mm f/2.8」を2023年7月14日に発売する。価格はオープン。市場推定価格は182,000円前後 (税込)。
「NIKKOR Z 70-180mm f/2.8」は、FXフォーマット (フルサイズ) 用のZマウントレンズ。ズーム全域で開放F2.8一定でありながら「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」よりも全長は約7cm短く、重量は約565gも軽くなっている。VR機構は持たないが、小型・軽量で携行性に優れている点が大きな特長。
■短い全長を実現した高度な光学設計
レンズ構成は14群19枚。EDレンズ5枚とスーパーEDレンズ1枚、非球面レンズ3枚を使用する。開放絞り値はF2.8一定で、望遠レンズならではの圧縮効果と大きなボケを生かした撮影を楽しめる。
■高い近接撮影能力を実現
最短撮影距離は焦点距離によって異なる。テレ端180mm時には0.85mだが、70mm時には0.27mと最も短くなり、最大撮影倍率は0.48倍に達する。なお、最短撮影距離でもAFを使用できる。
■動画撮影に対応したSTM
AFの駆動には、レスポンスと制御性に優れたSTM (ステッピングモーター) を採用。静止画・動画を問わず、素早くピントを合わせ、被写体の動きに追従する。静粛性に優れるため、静かな場所での撮影や動画撮影時も安心。
また、フォーカス移動時の画角変動 (フォーカスブリージング) の抑制にも留意されている。さらに、MF時のリニア操作では、フォーカスリングの回転角度に応じてピント位置が移動するなど、動画撮影をサポートする機能も搭載されている。
■テレコンバーターを装着可能
本製品は「Z TELECONVERTER TC-1.4x / TC-2.0x」に対応し、「TC-1.4x」使用時には98〜252mm、「TC-2.0x」使用時には140〜360mmの焦点域をカバーする。最短撮影距離はそのままなので、「TC-2.0x」使用時のワイド端、140mmで最短撮影距離まで被写体に近づけば、最大撮影倍率は0.96倍となり、等倍に迫る高倍率撮影が可能になる。
■防塵・防滴に配慮したコンパクトな鏡筒
全長は約151mm、最大径は約83.5mm、質量は約795gで、大口径F2.8一定の望遠ズームレンズとは思えないほどコンパクト。手ブレ補正を抑制するVR機能は持たないが、ボディ内手ブレ補正機能を搭載したZシリーズと組み合わせることで、シャッター速度低下時も安心して撮影できる。
各部にシーリングを用いた防塵・防滴に配慮した設計となっており、多少の雨ならば気にせず撮影できる。また、レンズ最前面には防汚コーティングが施され、汚れが付着しても簡単に拭き取れる。
NIKKOR Z 70-180mm f/2.8 主な仕様
対応マウント ニコンZマウント
焦点距離 70〜180mm
レンズ構成 14群19枚 (EDレンズ5枚、スーパーEDレンズ1枚、非球面レンズ3枚)
画角 34°20′〜13°40′ (撮像範囲FX)、22°50′〜9° (撮像範囲DX)
開放絞り F2.8
最小絞り F22
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.27m (70mm時)、0.33m (85mm時)、0.42m (105mm時)、0.58m (135mm時)、0.85m (180mm時)
最大撮影倍率 0.48倍
フィルター径 67mm
最大径×長さ 約φ83.5×151mm
質量 約795g
付属品 レンズフード HB-113、レンズキャップ LC-67B、裏ぶた LF-N1、レンズケース CL-C2