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触ってきた! ソニー「α6700」と「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」進化のポイントを写真でレポート

ソニーは、APS-Cミラーレスカメラ「α6700」を2023年7月28日に発売する。ボディカラーはブラックのみで、価格はオープン。市場推定価格は220,000円前後 (税込) だ。同時発売の望遠ズームレンズ「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」とともに実機を手にすることができたので、操作性や外観の特徴を紹介しよう。

α6700、FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

 

フルサイズの上位モデルで培った性能を搭載、大幅に進化したAPS-Cミラーレス「α6700」

「α6700」は、フルサイズ一眼カメラαシリーズと映像制作用カメラ Cinema Line (シネマライン) で培った静止画・動画性能を、α6000シリーズならではの小型軽量ボディに凝縮したα6000シリーズの最新モデル。有効約2600万画素のAPS-Cサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」と、最新の画像処理エンジン「BIONZ XR (ビオンズ エックスアール)」を搭載する。

α6700

 

AIプロセッシングユニットは「α7R V」と同じものを搭載し、「リアルタイム認識AF」で高精度な被写体認識を実現する。手ブレ補正は5.0段の光学式5軸ボディ内手ブレ補正と動画用のアクティブモードを搭載。さらに6K相当の映像を凝縮して4K映像として出力することができる。4K/120fpsのハイフレームレート動画記録に対応するなど、従来機から大きく進化した点が「次世代のAPS-Cミラーレス一眼カメラ」と称される理由だ。

α6700

 

ボディは幅約122.0×高さ約69.0×奥行約75.1mm、重さ約493g。「α6600」の幅約120.0×高さ約66.9×奥行約69.3mm、重さ約503gよりもわずかに大きくなっているものの軽量化が図られている。

※バッテリー、メモリーカードを含む。

α6700、α6600
左下が「α6700」、右上が「α6600」。

 

チルト式だった液晶モニターは、バリアングル式になってVlog撮影にも対応する。

α6700、α6600
左がバリアングル液晶モニター搭載の「α6700」、右がチルト液晶モニター搭載の「α6600」。

 

タッチ操作ができるバリアングル液晶モニターは、「α7 IV」にも搭載されている3.0型・アスペクト3:2・約103万ドットの大型タッチパネル液晶を採用。視認性が高く、直感的な操作が可能だ。

α6700

 

グリップ背面の張り出しが大きくなって、しっかりグリップできるようになった。モードダイヤル下部に、新たに「静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル」を搭載する。上面には大きく目立つ動画撮影ボタンが配置されている。

α6700

α6700

 

グリップの形状が見直され、グリップの厚みが増し、形状を工夫することで、ホールド性がさらに向上している。

α6700、α6600
左が「α6700」、右が「α6600」。

 

インターフェイスはボディ左側面に集中配置されている。SDカードスロットもこの位置に設けられている。

α6700

 

電子ビューファインダーは、倍率約1.07倍 (35mm判換算 約0.70倍) の高解像度・高コントラストな約236万ドット XGA OLEDを採用。「α6600」よりも輝度が約2倍向上し、「α7R V」と同等の輝度を実現する。ファインダーのフレームレートは、被写体に合わせて60fpsと120fpsから選択できるようになっている。

α6700

 

ファインダー光学系は カールツァイスT*コーティングが施されている。液晶モニターがバリアングル式になったことで、横から見るとファインダーの出っ張りが抑えられているのがわかる。

α6700
左が「α6700」、右が「α6600」。

 

電源はαシリーズのフルサイズ機でも使われている「NP-FZ100」を採用する。「NP-FW50」の約2.2倍の容量を持ち、1回の充電あたりの静止画撮影可能枚数はファインダー使用時550枚、液晶モニター使用時570枚だ。USB Type-Cを搭載し、USB PD (パワーデリバリー) に対応する。

α6700

α6700 高倍率ズームレンズキット ILCE-6700M

APS-C対応の光学7.5倍ズームレンズ「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」をセットにした高倍率ズームレンズキットも2023年7月28日に発売される。価格はオープン。市場推定価格は260,000円前後 (税込)。

α6700 高倍率ズームレンズキット ILCE-6700M

■ソニー α6700 主な仕様

型名 ボディ ILCE-6700、高倍率ズームレンズキット ILCE-6700M
マウント ソニーEマウント
有効画素数 静止画時 最大約2600万画素、動画時 最大約1990万画素
撮像素子 APS-Cサイズ Exmor R CMOSセンサー
ISO感度 ISO 100~32000 (拡張 ISO 50〜102400)
シャッター速度 [静止画撮影時 メカシャッター] 1/4000〜30秒、バルブ [静止画撮影時 電子シャッター] 1/8000〜30秒 [動画撮影時] 1/8000〜1秒
ファインダー 0.39型 2,359,296ドット 電子式ビューファインダー (XGA OLED) 倍率 約1.07倍 (35mm判換算 約0.70倍)
画像モニター 3.0型 1,036,800ドット バリアングル式TFT液晶モニター (タッチパネル)
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-I/II対応)
外寸 (幅×高さ×奥行) 約122.0×69.0×75.1mm (グリップからモニターまでの奥行 約63.6mm)
質量 約409g (本体のみ)、約493g (バッテリー、メモリーカードを含む)

超コンパクトになった第2世代の望遠ズームレンズ「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」

2023年7月28日に「α6700」と同時発売となる「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」は、フルサイズ対応の望遠ズームレンズ。フルサイズ対応Eマウントレンズとしては50本目となる。Gレンズならではの高い描写力、高速・高性能AFに加え、ズーム全域で最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ撮影が可能。別売のテレコンバーター装着時は、最大400mmまでの超望遠撮影と最大撮影倍率1.0倍を実現する。価格はオープン。市場推定価格は250,000円前後 (税込)。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

 

驚くのは、片手で持てるそのサイズだ。φ82.2mm×149.0mm・質量約794gは、従来機種「FE 70-200mm F4 G OSS」から全長が26mm短く、約46gの軽量化が図られている。ここまで小型軽量化できたのは、光学エレメント配置の工夫や、小型化された最新設計の手ブレ補正機構、軽量化された最新設計の高精度・高推力なXDリニアモーターの活用などによるということだ。

※長さはワイド時。質量は三脚座を除く。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

 

「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」は、全長可変方式を採用することで高い携行性を実現している。持ち運び時に、不用意に鏡筒が繰り出すことを防止するズームロックスイッチも搭載。最短撮影距離はワイド端0.26m、望遠端 0.42mだ。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

 

三脚座は着脱が可能。光学式手ブレ補正機構を内蔵しており、対応するカメラの手ブレ補正との協調が可能。流し撮りに対応するMODE2に加え、動体撮影時のフレーミングの安定を重視し、手ブレ補正のアルゴリズムを最適化したMODE3を搭載する。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

■ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 主な仕様

型名 SEL70200G2
マウント ソニーEマウント
焦点距離 70〜200mm (APS-Cカメラ装着時の35mm判換算 105〜300mm相当)
開放絞り F4
最小絞り F22
画角 (対角) 34°〜12°30′ (APS-Cカメラ装着時の35mm判換算 23°〜8°相当)
レンズ構成 13群19枚
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.26m (W) / 0.42m (T)
最大撮影倍率 0.5倍
フィルター径 φ72mm
最大径×長さ φ82.2×149.0mm
質量 約794g (三脚座を除く)
付属品 フード ALC-SH176、レンズフロントキャップ ALC-F72S、レンズリヤキャップ ALC-R1EM、三脚座

小型軽量のショットガンマイクロホン「ECM-M1」

ショットガンマイクロホン「ECM-M1」も2023年7月28日に発売される。希望小売価格は45,100円 (税込)。

ショットガンマイクロホン ECM-M1

 

4つのマイクカプセルを搭載し、独自のビームフォーミング技術により、ショットガンマイクでありながら指向性のある収音が可能。ステレオを含む8つの収音モードを選択できる。

ショットガンマイクロホン ECM-M1

 

収音モードの切り替えは背面のロック機構付きモードダイヤルで行う。

ショットガンマイクロホン ECM-M1

 

不要な雑音を除去するノイズカットフィルターや、振動や風切り音などを低減するローカットフィルターも搭載されている。

ショットガンマイクロホン ECM-M1

 

「ECM-M1」は、小型軽量設計による高い機動力を実現。また、4チャンネル記録に対応する (対応カメラのみ)。

ショットガンマイクロホン ECM-M1
ウインドスクリーンを装着した状態。

 

マルチインターフェースシューに対応し、電源はカメラ側から供給される。カメラに装着すればすぐに収音が可能で、バッテリーやケーブルは不要だ。

ショットガンマイクロホン ECM-M1
付属の端子保護キャップを装着した状態。

■ソニー ECM-M1 主な仕様

外寸 (幅×高さ×奥行) 最大約40.0×72.2×64.4mm (ウインドスクリーン、突起部を除く)
質量 約65g (本体のみ)
形式 バックエレクトレットコンデンサー型
収音モード 鋭指向性、単一指向性、全指向性、後方鋭指向性、鋭指向性 (前+後)、鋭指向性 (前/後)、セパレート、STEREO、超鋭指向性
付属品 ウインドスクリーン、ポーチ、端子保護キャップ

先行展示

「α6700」「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」「ECM-M1」は、ソニーストア銀座、ソニーストア名古屋、ソニーストア大阪、ソニーストア福岡天神で2023年7月15日から、ソニーストア札幌では7月20日から先行展示が行われる。