ソニーは、スマートフォン「Xperia 5」シリーズの最新モデル「Xperia 5 V」を発表した。日本では2023年9月中旬以降発売予定で、価格は未発表。続報を待とう。
<2023.9.21>
SIMフリーモデルが2023年10月27日発売に決定、直販価格は139,700円 (税込)。キャリアモデルは2023年10月中旬以降発売予定。
「Xperia 5 V」は、2022年に発売された「Xperia 5 IV」の後継機で、フラグシップ機である「Xperia 1 V」の高機能を、手軽なサイズと価格で実現。操作性を見直し、簡単・手軽、しかしこだわりの撮影ができるスマホを目指している。
前モデル「Xperia 5 IV」と比べると、ボディサイズは幅約68×高さ154×厚さ8.6mm、重量は182gとなり、「Xperia 5 IV」(約156×67×約8.2mm、約172g) とほぼ変わらない。
■デザイン
デザインは、フレームが直線的なエッジとなり「Xperia 5 IV」よりシャープな印象。前面および背面ガラスには「Gorilla Glass Victus」を採用する。カラーはブラック、プラチナシルバー、ブルーの3色で、光沢感を抑えたマット調のフロスト加工が施されている。
6.1型ディスプレイを搭載。ディスプレイは、フルHD+ (1080×2520ドット)、リフレッシュレート最大120fps、HDR表示対応の6.1型有機ELを採用。内蔵ストレージは128GBまたは256GB。内蔵バッテリー容量は従来同様5000mAhだが、約20%の消費電力削減を実現。3年間劣化しにくい仕様を実現している。
■カメラ
メインカメラは「Xperia 1 V」の広角レンズと同じ仕様。超広角16mm・広角24mmの2眼カメラで、3眼仕様と同等の性能を実現。2つのレンズともZEISS T*コーティングが施されている。
広角24mmレンズには、スマホとしては大型の1/1.35型、有効4,800万画素の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for mobile」を採用。低照度環境でも高画質の写真が撮影できる。またカメラメーカーでもあるソニーらしく、過度の補正は避け、デジタル一眼カメラのような自然な仕上がりの写真が撮れる。
24mmレンズはセンサー中央部を使うことで、記録画素数1200万画素の48mmの2倍ズームを実現。デジタルズームと違い、画質の劣化は発生しない。
もう一つの超広角16mmレンズは、1/2.5型の積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS for mobile」を採用。有効画素数は1200万画素となる。
16~24mm間のズームには16mmレンズでのデジタルズーム、24~48mm間は24mmレンズでセンサーを生かしたデジタルズーム、48mm以上は24mmレンズで1200万画素相当にクロップしたデジタルズームとなる。最大ズーム倍率は6倍の144mmだ。
AIにより「ぼけ効果」が進化し、大きくなめらかなボケを実現している。さらに印象的なポートレート撮影が可能となった。この「ぼけ効果」は、「Xperia 1 V」にもアップデートで搭載が予定されている。
■動画撮影機能
動画撮影機能も「Xperia 1 V」に近い性能を実現している。ピクチャープロファイル「S-Cinetone for mobile」や「Creative Look」、外部モニター機能などに対応する。
注目は、簡単にVlog動画を作ることができるアプリ「Video Creator」の搭載。アプリに動画や静止画を取り込めば、簡単にVlog動画を自動作成できる。プリセットされている12曲のBGMを利用すれば、MV調の動画の自動作成も可能だ。
ソニーらしく音楽再生にもこだわっていて、「フルステージステレオスピーカー」が進化。新型アンプの搭載で、より豊かなサウンドが再生可能になっている。実際、スマホとは思えないサウンドを聞くことができた。機会があれば試してほしい。
「Xperia 1 V」ではあまりに高機能すぎるが、スマホの機能に妥協はしたくないという人にはベストかもしれない。
SONY Xperia 5 V 主な仕様
カラー プラチナシルバー、ブルー、ブラック
サイズ (幅×高さ×厚さ) 約68×154×8.6mm
重量 約182g
バッテリー容量 5000mAh
OS Android OS
ストレージ 128GB、256GB
外部メモリ microSDXC (最大1TB)
ディスプレイ 約6.1インチ 有機EL (Full HD+)
フロントカメラ 有効約1200万画素 F2.0
メインカメラ
16mm (超広角) 有効約1200万画素 F2.2
24mm (広角) 有効約4800万画素 (記録画素数 約1200万画素) F1.9
48mm (広角) 有効約1200万画素 F1.9
〈取材・文〉稲葉利二