シグマは、APS-Cミラーレスカメラ用の超広角ズームレンズ「10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary」を2023年10月26日に発売する。マウントはLマウント、ソニーEマウント、富士フイルムXマウントの3種類。価格はオープン。参考価格は104,500円 (税込)。
■高い描写力を備えた光学設計
各収差を良好に補正し、画面全体で高いシャープネスが得られる開放F2.8通しの明るい超広角ズームレンズ。APS-Cセンサーを搭載するミラーレスカメラに対応し、焦点距離は10〜18mm。35mm判換算で15〜27mm相当となる。
インナーフォーカスを採用し、レンズ構成は10群13枚。SLD (特殊低分散) レンズ1枚、FLD (異常分散) レンズ3枚、非球面レンズ4枚を使用。特に1枚目に偏肉量、屈折率ともに大きな非球面レンズを用いることで、レンズの枚数を抑えつつ高い解像感を実現。レンズ全体の小型軽量化にも寄与している。
■優れた近接撮影能力
最短撮影距離は、ワイド端で11.6cm。最大撮影倍率は1:4。15mm相当の超広角で被写体に近づき、背景を広く入れたクローズアップ撮影を行なえる。テレ端では最短撮影距離は19.1cmとなり、最大撮影倍率は1:6.9となる。
テレ端18mm時 (Lマウント用) |
ワイド端10mm時 (Lマウント用) 全長が若干伸びる |
■小型軽量ボディ
APS-Cミラーレスカメラ用のF2.8通しのズームレンズとしては、世界最小最軽量となる、長さ62mm、最大径72.2mm、重さ260gを達成。持ち運びに便利で、ジンバル搭載時にも小型軽量であることは大きなメリットとなる。「18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary」と組み合わせれば、35mm判換算で15〜75mm相当という幅広い画角をF2.8の明るさでカバーできる。重さも2本合計で550gにしかならない。
■高速AFと各カメラ機能への対応
AF駆動には、高速かつ静粛なAFを実現するステッピングモーターを採用。静かで滑らかなピント合わせを実現している。フォーカスブリージングを抑えた設計となっており、ピント移動による画角変化が少ないため、映像制作にも活用できる。
各社のカメラボディ内電子手ブレ補正機能、収差補正機能、DMF、AF-MFに対応。超広角レンズであるため、動画撮影時に電子手ブレ補正を使用しても、画角に余裕を持たせられるメリットがある。
ソニーEマウント用 |
富士フイルムXマウント用 |
■新開発のフードと防塵・防滴性能
付属の花形フードは、新開発のプッシュオン式。従来の回して固定するバヨネット式とは異なり、押し込む方式で簡単かつ確実に装着できる。このプッシュオン式の採用は、フード自体の小径化にも寄与している。
マウント部分にはゴムのシーリングを施し、接合部からのゴミや水滴の浸入を防ぐ簡易防塵防滴構造を持つ。
また、Lマウント用のみになるが「USB DOCK UD-11」に対応し、USBケーブルを介してファームウェアアップデートやレンズのカスタマイズを行なえる。
作例
SIGMA 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary 主な仕様
対応マウント Lマウント、ソニーEマウント、富士フイルムXマウント
対応フォーマット APS-C
焦点距離 10-18mm (35mm判換算 15-27mm相当)
レンズ構成 10群13枚 (SLDガラス1枚、FLDガラス3枚、非球面レンズ4枚)
画角 109.7°〜76.5° (APS-C)
開放絞り F2.8
最小絞り F22
絞り羽根枚数 7枚 (円形絞り)
最短撮影距離 11.6cm (10mm時)、19.1cm (18mm時)
最大撮影倍率 1:4 (10mm時)、1:6.9 (18mm時)
フィルター径 67mm
最大径×長さ Lマウント φ72.2×62.0mm、Eマウント φ72.2×64.0mm、Xマウント φ72.2×64.3mm
質量 Lマウント 260g、Eマウント 255g、Xマウント 250g
付属品 レンズフード LH706-02、フロントキャップ LCF-67mm III、リアキャップ LCR II