シグマは、フルサイズミラーレスカメラ対応の対角魚眼レンズ「15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE | Art」を2024年3月14日に発売する。対応するマウントはLマウントとソニーEマウントの2種類。価格はオープン。参考価格は330,000円 (税込)。
魚眼レンズの常識を覆す圧倒的な解像力を持つ35mmフルサイズ対応の対角魚眼レンズ。画角180°の画面隅々まで高解像に写し出す光学性能を持ち、風景を取り込んだ星景、建築物などの撮影で優れた表現力を発揮する。
Lマウント用 |
Eマウント用 |
■画角180°の対角魚眼レンズ
特殊低分散ガラスのFLD4枚、SLD3枚、非球面レンズ2枚を含む15群21枚のレンズ構成。サジタルコマフレアを中心に各収差を良好に補正することで、開放絞りF1.4から画面全体で星景撮影にも耐えうる点像再現性と高い解像力を発揮する。
魚眼レンズ特有の迫力のある歪曲効果により、180°の画角で独特な遠近感や被写体を強調した表現を行える。さらに、優れた光学性能との融合により、これまでの魚眼レンズの常識を超える表現を可能にするという。
画質を低下させるフレア、ゴーストについては、あらゆる条件の入射光に対して対策を行い、どんな光の条件下でもクリアで抜けの良い描写が得られる。
AF駆動にはリニアモーター HLA (High-response Linear Actuator) を採用し、高速かつ高精度、静かなAF撮影が可能。
■星景撮影をサポートする豊富な機能
「15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE | Art」は、星景撮影に特化した同社のArt F1.4単焦点広角レンズシリーズ (14mm F1.4 DG DN、20mm F1.4 DG DN、24mm F1.4 DG DN) と同様、高い光学性能を持つとともに星景撮影に役立つ複数の機能を搭載する。
1つめは「MFL (マニュアルフォーカスロック)スイッチ」。「LOCK」にセットするとフォーカスリング操作が無効になる。フォーカスを固定して撮影する長時間露光撮影などで役立つ。
2つめは、レンズのフロント周りに設けられた段差「レンズヒーターリテーナー」。これは、取り付けたレンズヒーターがレンズ前方に飛び出して画面周辺にケラレが発生するのを防ぐもの。
3つめは「リアフィルターホルダー」。前玉が大きく張り出した魚眼レンズであるため、フロントにはフィルターは取り付けられない。これを補うため、レンズマウント部にシートタイプのフィルターを装着できる「リアフィルターホルダー」が設けられている。
4つめは「ロック機構・フィルタースロット付き専用フロントキャップ」。レンズキャップはロック機構付きで、不用意に外れないようになっている。また、リアフィルターを2枚収納できるフィルタースロットが設けられ、シートフィルターを傷や汚れから守りつつ、持ち運ぶことができる。
5つめは着脱式の三脚座。アルカスイス互換の三脚座が付属。長時間露光の際も安定した状態で三脚に取り付けることができる。なお、レンズヒーター使用時に干渉しないように配慮した設計となっている。
■高い耐候性とビルドクオリティ
防塵防滴構造を採用し、高い耐候性と堅牢性を確保。レンズ最前面には撥水防汚コートが施され、あらゆる環境で使用できる。重量のある光学系を支え、堅牢性と信頼性を高めるために金属製パーツを効果的に配置し、高いビルドクオリティを備える。また、軽量なエンジニアリングプラスチックTSCを適所に採用し、軽量化を図っている。
SIGMA 15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE | Art 主な仕様
対応マウント Lマウント、ソニーEマウント
対応フォーマット 35mmフルサイズ
焦点距離 15mm
レンズ構成 15群21枚 (FLDガラス4枚、SLDガラス3枚、非球面レンズ2枚)
画角 180° (対角魚眼)
開放絞り F1.4
最小絞り F16
絞り羽根枚数 11枚 (円形絞り)
最短撮影距離 38.5cm
最大径×長さ Lマウント φ104.0×157.9mm、Eマウント φ104.0×159.9mm
質量 1360g
付属品 カバーレンズキャップ LC1040-01、三脚座 TS-141、プロテクティブカバー PT-51、リアキャップ LCR II、ガイドプレート GP-21、ショルダーストラップ、ケース