シグマは、フルサイズミラーレスカメラ対応の大口径標準レンズ「50mm F1.2 DG DN | Art」を2024年4月18日に発売する。対応マウントはLマウントとソニーEマウントの2種類。価格はオープン。参考価格は242,000円 (税込)。
「50mm F1.2 DG DN | Art」は、2019年7月に発売された「35mm F1.2 DG DN | Art」以来となる開放F1.2大口径のフルサイズミラーレスカメラ用レンズ。絞り開放から使える高い描写性能を持ちつつ、大幅な小型軽量化が図られ、フルサイズミラーレスカメラ用の50mm F1.2レンズ (AF) として最軽量を実現している。
■絞り開放から高い解像性能を発揮
絞り開放から高い解像力と大きく美しいボケ表現を得ることに重点を置いた最新の光学設計が行われた。レンズ構成は12群17枚。非球面レンズ4枚を用いて、各収差を徹底的に抑制し、高い解像力を絞り開放から実現。どんな条件でも色にじみがなく、精細に描写できる。
近距離性能の向上に有利なフローティングフォーカスの採用により、最短から無限遠まで全域で安定した高水準の画作りが可能となっている。また、フォーカス群の配置と非球面形状の最適化により、フォーカスブリージングも大幅に抑制されている。
画質を低下させるフレア、ゴーストについては、あらゆる条件の入射光に対して対策が行われ、高い逆光耐性により、クリアで抜けの良い画像が得られる。
■美しいボケを実現する光学設計
球面収差、サジタルコマフレア、軸上色収差といった諸収差を良好に補正し、ピントの合った面から滑らかで自然なボケ描写が得られる。二線ボケも抑制され、とろけるようなボケ味を表現に生かすことができる。
絞り羽根は13枚で、開放から絞り込んでも開口部の形状がほぼ円形を維持する。非球面レンズの面精度を極限まで高めることで、滑らかで美しい玉ボケが得られる。
■クラス最軽量のレンズボディを実現
光学性能の高さと小型軽量ボディの両立は、ガラス1枚1枚を極限まで薄型化し、フローティングフォーカスにより高い光学性能を維持しながら全長を短縮し、コンパクトなレンズ構成とすることで実現。機構設計でも軽量化を追求し、各パーツを削ぎ落としていくことで、フルサイズミラーレスカメラ用の50mm F1.2 AFレンズとしては最軽量の745g (Lマウント用) を達成した。
■AF駆動は新方式のデュアルHLA
AF駆動には、高い駆動精度と静粛性が特徴のリニアモーターHLA (High-response Linear Actuator) から、推力はそのままに体積を大幅に削減した新方式を開発した。2つのフォーカス群それぞれに新駆動方式を採用し、高速なAFとコンパクトなレンズボディの実現につながっている。
■プロユースに応える高いビルドクオリティ
Artラインに相応しい高いレベルの剛性感と耐久性、長く信頼して使用できるビルドクオリティを達成。軽量かつ強度の高いTSC (アルミニウムと同等の熱収縮率を持つポリカーボネート) をはじめとした素材による高精度なパーツを組み上げて、携行性を損なうことなく高い機能性と耐久性を実現している。
鏡筒の前寄りに太いフォーカスリング、マウント寄りに絞りリングを持ち、その間のリング状のスペースには、フォーカスモードスイッチ、絞りリングのクリックスイッチ、任意の機能を割り当てられるAFLボタンを搭載。反対側には絞りリングのロックスイッチも設けられている。
マウント接合部やフォーカスリング、絞りリング、操作系スイッチなどに防塵防滴構造を採用し、ゴミやホコリの侵入を防ぐ。レンズ最前面には撥水防汚コートを採用し、水滴や粉塵が付着しても、すぐに拭き取るとこができる。
SIGMA 50mm F1.2 DG DN | Art 主な仕様
対応マウント Lマウント、ソニーEマウント
対応フォーマット 35mmフルサイズ
焦点距離 50mm
レンズ構成 12群17枚 (非球面レンズ4枚)
画角 46.8°
開放絞り F1.2
最小絞り F16
絞り羽根枚数 13枚 (円形絞り)
最短撮影距離 40cm
最大撮影倍率 1：6.2
フィルター径 72mm
最大径×長さ φ81.0×108.8mm (Lマウント)
質量 745g (Lマウント)
付属品 レンズフード LH782-03、フロントキャップ LCF-72 III、リアキャップ LCR II