シグマは、フルサイズミラーレスカメラ対応の大口径標準ズームレンズ「SIGMA 28-45mm F1.8 DG DN | Art」を2024年6月20日に発売する。対応するマウントはLマウントとソニーEマウントの2種類。価格はオープン。参考価格は247,500円 (税込)。
シグマはこれまでに「18-35mm F1.8 DC HSM | Art」(APS-Cサイズ機用) や「24-35mm F2 DG HSM | Art」など、先進的な大口径ズームレンズを世に送り出してきた。今回、新たに登場する「28-45mm F1.8 DG DN | Art」は、フルサイズセンサー対応としては世界初となる開放F1.8通しのズームレンズとなっている。
■フルサイズ用初のF1.8ズーム
フルサイズ用としては世界初となる開放F1.8通しのズームレンズ。単焦点レンズ並みの開放F1.8の大口径が取り込む豊富な光量、大きく美しいボケ味を自由な画角で楽しめる。
インナーズーム機構を採用し、ズーム操作をしても全長が変わらないため手持ち撮影での取り回しが良く、三脚やジンバルに装着する際にも安定性が高い。さらに、塵や水滴も入りにくい構造となっている。
最短撮影距離はズーム全域で一定の30cm。ズーム操作に伴って最短撮影距離が変わることなく、被写体に迫った構図での撮影を行える。ズームのテレ端では最大撮影倍率は1:4 (0.25倍) となる。
洗練された光学・機構設計により、剛性感と耐久性を確保しつつ、重量を1kg以下に抑え、フィルターサイズも汎用性の高い82mm径としている。
■単焦点レンズに迫る高い光学性能
レンズ構成は15群18枚。SLDガラス5枚、非球面レンズ3枚を効果的に配置することで諸収差を良好に補正。特に大口径レンズで目立ちやすい軸上色収差を徹底的に抑えている。シャープな写りのピント面から、大きく美しいボケの部分まで、色付きを抑えたクリアな描写を実現している。
動画撮影での使用を考え、フォーカスブリージングの抑制に配慮して設計されている。ズーム全域でピント移動による画角変化が少なく、フォーカス送りの撮影の際、自然な表現を行える。
最先端のシミュレーション技術をもとに、あらゆる条件の入射光に対して対策を行い、画質の低下につながるフレア、ゴーストを極限まで抑制している。コーティングには、スーパーマルチレイヤーコートに加え、ナノポーラスコーティングが施され、どんな光線下でもクリアで抜けの良い描写が得られる。
■高速AFと撮影をサポートする各種機能
AF駆動には、リニアモーター HLA (High-response Linear Actuator) を採用。優れた駆動精度を持つ高速なAFを実現している。静粛性が高く、動画撮影時にノイズの心配をせず、撮影できる。
MF時には、最適なトルク設定かつ高分解能のバイワイヤ駆動フォーカスリングが、繊細なフォーカス操作を可能にする。なお、Lマウント用では、対応するカメラと組み合わせた際に、リニアフォーカスの回転角を90°から720°の範囲で設定できる。
最新のArtシリーズと同様、絞りリングを搭載する。さらに、絞りリングクリックスイッチ、絞りリングロックスイッチもあり、撮影用途に応じて絞り操作をカスタマイズすることが可能。
また、AFロックなどの機能を割り当てられるAFLボタンを、側面1か所と上面の計2か所に搭載。横位置と縦位置のどちらに構えてもAFLボタンを操作しやすくなっている。
■防塵防滴構造と防汚コートを採用
ボディは防塵防滴仕様で、レンズ最前面に撥水防汚コートが施されているため、屋外の厳しい環境下でも安心して撮影できる。
「SIGMA 28-45mm F1.8 DG DN | Art」には、花形フードが付属。ロック機構付きなので、確実に装着できる。
作例
SIGMA 28-45mm F1.8 DG DN | Art 主な仕様
対応マウント Lマウント、ソニーEマウント
対応フォーマット 35mmフルサイズ
焦点距離 28-45mm
レンズ構成 15群18枚 (SLDガラス5枚、非球面レンズ3枚)
画角 75.4°- 51.3°
開放絞り F1.8
最小絞り F16
絞り羽根枚数 11枚 (円形絞り)
最短撮影距離 30cm
最大撮影倍率 1:4 (45mm時)
フィルター径 82mm
最大径×長さ Lマウント φ87.8×151.4mm、Eマウント φ87.8×153.4mm
質量 Lマウント 960g、Eマウント 950g
付属品 レンズフード LH878-06、フロントキャップ LCF-82 III、リアキャップ LCR II