「メイクが主役」という視点を持つと写真が劇的に変わる
セミナー終了後、横山さんに今回のセミナーで伝えたかったことなどをお聞きしました。
「今回のセミナーで私が一番お伝えしたかったのは、写真や動画撮影における “メイクの重要性” です。服にこだわる方は多いですが、メイクまで意識が回るカメラマンはなかなかいない。アマチュアの場合、ヘアメイクさんが帯同する撮影機会は少ないかもしれませんが、モデルさんが何を気にしてメイクをしているかを知るだけで、声がけも作品の質も劇的に変わります。ポートレートの固定概念を捨てて、ときには “メイクが主役” という視点を持ってほしいですね」

「私はファッションやビューティーに関するスチール&動画のポートレート撮影をメインとしています。その撮影で最も大切にしているのは、モデルさんの肌の質感と色です。ライティングやカメラの機能を駆使し、現場で完成度を極限まで高める “JPEG完結” のスタイルを信条としています。ほかにも専門学校やαアカデミーで講師をしていますが、講師として伝える活動を通じて “相手の立場に立って考える” 重要性を改めて実感しました。チームやクライアントが何を求めているのか、その裏側まで想像してコミュニケーションを取ることが、信頼を築き、最高の作品を生む鍵だと考えています」
一人ひとりに最適なアドバイスを送る「唯一無二のタッチポイント」へ
今回取材でおじゃましたイベント「CREATOR HUB BASE」の主旨や、ソニーストア 大阪独自の取り組みなどをお聞きしました。

「店舗を単なる モノを売る場所から、体験と付加価値を提供するコミュニティへと進化させる戦略を重視しています。その中でCREATOR HUB BASEという企画は、クリエイターと店舗、あるいはクリエイター同士が繋がるハブ (拠点) となること。カメラを共通言語に、お客様が気軽にたむろできる憩いの場を構築することを目指しています」と店長の土谷さん。
「CREATOR HUB BASE」を動画軸にしたことについて磨井さんは、「趣味・仕事の両面で “写真だけでなく動画も” という問い合わせが急増している現状に対応しています。以前開催したカメラフェスでは、メーカーとお客様が直接対話できる場を設け、写真軸でのコミュニティ形成を実現しました。今回のCREATOR HUB BASEでは、その流れを動画へも広げています。BURANO (ブラーノ) のような映画製作レベルのハイエンド機材を実際に触れる機会を提供し、エントリー層から上級者までを繋ぐ場を支えています」。


全国のソニーストアでは、スタッフの得意分野を生かして、スタイリストという制度を実施。店舗を訪れたユーザーにより具体的なアドバイスが行えることを強みとしています。実際にスタイリストとして活躍する小林さんは、「ヘアサロンのように、お客様が自分の撮りたいジャンルに合わせて、スタイリスト (店舗スタッフ) を指名して予約できるシステムを導入し、深い信頼関係を築いています。また、大学の写真・映像サークルとの連携を強化し、イベントスペースの提供や機材貸出を通じて、クリエイターの卵である学生を支援しています。学生だけでなく、近隣の商業施設に勤めている社会人のワーカーズサークルに対しても講座や作品展の場を提供するなど、地域に根ざしたコミュニティ形成に注力しています」と、新しいファン層との繋がりを話してくれました。
ほかにも、YouTubeチャンネル「SonyStoreJapan」内でソニーストア 大阪独自の「ソニーストアTV」を展開するなど、精力的に活動。企画から撮影・編集までスタイリスト自らが行い、店舗の雰囲気や個々のスタッフの魅力を親しみやすい形で発信しています。

土谷さんは、「21年という歴史があるゆえに、既存顧客が中心となり、新規や若年層のお客様が入りにくいという課題を感じています。よりスタイリストをキャラクター化し、カルテのように訪れたお客様の情報をデータ化して共有することで、お客様の撮影の癖や好みを熟知したスタイリストが、ヘアサロンのように一人ひとりに最適なアドバイスを送る唯一無二のタッチポイントとして、継続的な関係性を築くことを目指しています」と想いを語ってくれました。今後のソニーストア 大阪の独自イベントにも注目したいです。
〈協力〉ソニーストア 大阪