カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2026」が、2026年2月26日~3月1日にリアル会場とオンラインで開催。今年は過去最多となる149の企業・団体が出展しています。リアル会場から、注目の新製品や各社のイチオシ、取材スタッフが見つけた注目アイテムを紹介します。
キヤノン

最新のカメラ・レンズに触れ、撮影体験ができる開放感のあるキヤノンブース。中央にタッチ&トライエリアがあり、細長いブースの両端には3つのステージが設けられた。ステージでは第一線で活躍するプロカメラマンのセミナー、参加型のワークショップなどを開催。
最新カメラとレンズを手に取り撮影体験
中央の撮影体験スペースでは、ダブルダッチやファッションショーを被写体に「EOS R6 Mark III」や「RF70-200mm F2.8 L IS USM Z」などの最近機材で実際に撮影することができる。奥の一段高くなったエリアには、超望遠レンズを使った試写コーナーも設けられている。

2月20日に発売された「RF14mm F1.4 L VCM」(下の写真手前) は、大口径の超広角レンズでありながら、これまでに発売された「RF F1.4 L VCMシリーズ」とほぼ同じ大きさを実現している。蛍石やUDレンズ、GMo非球面レンズなど、キヤノンが持つ優れた光学技術を余すことなく注ぎ込まれた力作だ。

RFレンズとしては初となる魚眼レンズ「RF7-14mm F2.8-3.5 L FISHEYE STM」。一眼レフ用の「EF8-15mm F4Lフィッシュアイ USM」よりも開放F値が明るく、7mm時には全周190° (従来モデルは180°) の円形魚眼の画像が得られる。後部にドロップインフィルター機構を持ち、円偏光 (C-PL) フィルターや可変式NDフィルターなどを使用できる。

巨大な人工蛍石結晶が度肝を抜く
RFレンズテクノロジーのコーナーでひときわ目を惹く円筒形の物体は、キヤノンオプトロンで製造された人工蛍石結晶。このような塊から、大口径の蛍石レンズが削り出される。RFレンズの高い光学性能を支える大切なテクノロジーのひとつ。なお、横に置かれた小さな石のようなものは天然の蛍石で、光学レンズに使用するには小さすぎる。

アナログ感覚で撮影が楽しめるカメラを参考出品
初お目見えとなるウエストレベルファインダーを持つ箱型カメラが2台。アナログカメラのようであるが、フィルムカメラではない。昨今のアナログ写真ブームやレトロブームに対してキヤノンが提案するカメラとは。

試作機を手に取ることができた。光学ファインダーを上からのぞき、マニュアルでピントを合わせる。右手の親指でレバーを下げると、ミラーが動作してシャッターが切れる。レンズは「EF50mm F1.8 STM」の光学系を流用、カメラ部にはVlogカメラの「PowerShot V10」の機構が使われている。

レンズから入った光はミラーでフォーカシングスクリーンに投影され、その像を上からのぞき込み、フレーミングを行う。左右逆像となる点を含め、ウエストレベルファインダーの仕組みは、マニュアルのフィルムカメラそっくり。

シャッターを切ると、ファインダー部のミラーが動き、フォーカシングスクリーンの像を内蔵したデジタルカメラが撮影する。ここが、このカメラの注目ポイント。表面がざらついたスクリーンに映る像を撮影するため、若干にじんだような淡い画像となる。

試作機の背面には小さな液晶モニターを搭載。動画撮影も可能で、その際には液晶モニターを見ながら撮影できる。

会場では、アナログコンセプトカメラに対するアンケートも行われた。フィルムカメラを思わせるレトロなデザインの【A】と、すっきりとしたデザインで新しいスタイルを目指した【B】の2つが示され、好ましいデザインを選ぶようになっている。また、希望する価格帯などの設問も設けられている。デザインコンセプトモデルと試作機を通して、製品化の可能性について確認している段階だという。

アナログコンセプトカメラの企画を提案した上田晴久さんと水谷将馬さん。両名はEOS Rシリーズのメカ設計担当で、プライベートで楽しむフィルムカメラや昨今のアナログ写真ブームを通して、このカメラのアイデアを思いついたとのこと。
