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この春発売の個性的なレンズ2本をハンズオン! 参考出品はクラシックシリーズのキヤノン用とニコン用【CP+2026】コシナ

カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2026」が、2026年2月26日~3月1日にリアル会場とオンラインで開催。今年は過去最多となる149の企業・団体が出展しています。リアル会場から、注目の新製品や各社のイチオシ、取材スタッフが見つけた注目アイテムを紹介します。

コシナ

【CP+2026】コシナ
木や竹などを組み合わせたオブジェが目を引くコシナブース。複雑な構成のフォトジェニックなオブジェだが、実はこれには “AFではピント合わせが難しいMF撮影向きの被写体” という裏テーマがあったらしい。

フォクトレンダーとZEISSの豊富な製品群が展示され、カウンターとタッチアンドトライエリアで実機が体験できたコシナブース。今回のCP+2026では、その両ブランドの新発売に注目したい。ZEISSの新製品は、フルサイズミラーレス用大口径広角レンズ。一方、フォクトレンダーの新製品は、常用レンズにふさわしい小型軽量設計の標準レンズである。さらに、今後の正式発表・発売が楽しみな製品の参考出品も見逃せない。

大幅に軽量化したミラーレス用Otus「ZEISS Otus ML 1.4/35」

ZEISSブランドの「Otus ML 1.4/35」は、「Otus ML 1.4/50」と「Otus ML 1.4/85」に続くシリーズ第3弾の製品。ミラーレスカメラに最適化された非常に優秀な光学性能が特長の、大口径広角 (コシナでは準広角としている) レンズである。非球面設計による歪曲収差の補正と、異常部分分散ガラスによる色収差の抑制。加えて、ZEISSが誇るT*コーティングによって、フレアを最小化し、コントラストと色の忠実度を高めている。

【CP+2026】コシナ
「Otus ML 1.4/35」。MF専用レンズだけに、その操作感やピント合わせの感覚が重要。フォーカスリングの回転の動きが滑らかなのはもちろん、カメラの拡大機能を使用しなくても結構 “ピントの山” が掴みやすい。2026年4月発売予定。

 

一眼レフ用のOtusシリーズ製品は “クラス最高のマニュアルプライムレンズ” と銘打つ卓越した光学性能が魅力である。だが、その性能と引き換えに、曲線的な大柄ボディで質量も優に1kgを超えるようなヘビー級レンズだった (一部の製品は1kg前後)。

それらの製品と比べると、Otus ML (ML=ミラーレス用) の製品は、威圧感のないフォルムやサイズが印象的。焦点距離は少し異なるが、一眼レフ用の「Otus 1.4/28」が1.3kg台なのに対して、この「Otus ML 1.4/35」は700g前後なのである。

【CP+2026】コシナ
レンズ鏡筒はもちろん、フォーカスリングも金属製。黄色に統一された距離や絞りの表示は、一眼レフ用のOtusシリーズを彷彿とさせる。絞りリングのクリックは、もう少し固くても良いかな、と感じた。
【CP+2026】コシナ
バヨネット式の専用フードを取り外したところ。こうやってレンズ本体だけにすると、フォルムのバランスの良さが際立つ。

コンパクトな常用レンズ「フォクトレンダー SEPTON 40mm F2 Aspherical」

一方、フォクトレンダーブランドの「SEPTON 40mm F2 Aspherical」は、ミラーレスカメラにマッチするコンパクト設計の高性能な標準レンズ。この製品も、35mm判フルサイズのイメージサークルを確保している。マウント面からの全長は30mmと短く、準広角レンズとも呼ばれる40mmの画角は、常用レンズに適している。

【CP+2026】コシナ
フォーカスリングの幅をできるだけ広くするなど、操作性も十分考慮されている。また、外装には金属素材が採用されていて、その質感はとても上質。ソニーEマウント用は2026年3月、ニコンZマウント用は4月発売予定。

コシナ製品では初となる「SEPTON」の名称は、ラテン語で「7」を意味する「Septem」に由来する。その名称が示す通り、レンズ設計はオルソメタータイプの光学系に1枚を加えた7枚構成。これにより、開放F2という明るさを実現。そして、画面周辺部まで高い解像をキープして、色被りなどの現象も抑制している。

※ツァイスが設計した対称型のレンズ構成。引き伸ばしレンズや大判用レンズなどに採用されてきた。歪曲収差などが極めて少なく高解像なのが特長。

【CP+2026】コシナ
ソニーEマウント用は、フォーカスリングのローレット加工にレトロな雰囲気のダイヤパターンを採用 (ニコンZマウント用は異なるパターンを採用)。指先のタッチ感は良好で、フォーカスリングの動きもスムーズ。絞りリングは鏡筒の最前部に配置されている。

全長30mmのかわいらしいレンズだが、鏡筒の素材や作りはしっかりしている。高い精度で加工・調整された総金属製ヘリコイドユニットと、適度なトルクを生み出す高品質グリースを採用。これにより、滑らかな操作感覚のフォーカシングを実現する。

【CP+2026】コシナ
レンズのコンパクトさを損なわない、ドーム型の金属製フードが付属する。ちなみに、このフードの有無に関係なく、同じフロントキャップが装着できる。

NOKTON classicシリーズのキヤノンRFマウントとニコンZマウントを参考出品

今回のコシナブースには、数種類の参考出品もあった。その中でも特に目を引いたのが、ミラーレスカメラ用レンズ2本と、VMマウント用レンズ2本である。いずれもフォクトレンダーブランドの製品。

ミラーレスカメラ用は「NOKTON classic 35mm F1.4 Z-mount」と「NOKTON classic 35mm F1.4 RF-mount」。意図的に収差を残すことで、現代の性能主義的なレンズ設計とは異なるレンズキャラクターと描写の美しさを具現化している、とのことだ。

【CP+2026】コシナ
左は「NOKTON classic 35mm F1.4 Z-mount」で、右は「NOKTON classic 35mm F1.4 RF-mount」。製品名から対応マウントがわかる。「SEPTON 40mm F2 Aspherical」のように、対応マウントによってリングのローレットパターンが異なる。

 

VMマウント用は「APO-SKOPAR 75mm F2.8 VM-mount」と「APO-LANTHAR 90mm F4 Close focus VM-mount」。前者は、軸上色収差を限りなくゼロに近づけるアポクロマート設計で、高画質とコンパクトさを両立した中望遠レンズ。後者は、究極の性能の証である “アポランター” の名を冠した中望遠レンズである。

【CP+2026】コシナ
左は「APO-SKOPAR 75mm F2.8 VM-mount」で、右は「APO-LANTHAR 90mm F4 Close focus VM-mount」。全長は、前者が44mmで後者は約55mm。どちらにもシルバーとブラックの製品が用意されている。