公文健太郎さんの写真展「地が紡ぐ」が、2019年1月15日(火)より開催される。
「日本の風景は農業の風景である」をコンセプトにした『耕す人』。その取材で全国を巡りながら、公文さんは次なるテーマを見い出し、さらに掘り下げて今回の『地が紡ぐ』を制作した。
本作は3部構成で、「神事を受け継ぐ地」「自然の恵みを享受する地」「ものづくりで生きている地」から成る。順に、千年前から現代の歴史、1万年以上前から現代の歴史、数百年前から現代までの歴史という切り口でまとめた。発端は、長崎の波佐見町にある波佐見焼の取材にある。
「波佐見町は生活雑器の国内シェア4分の1以上を占め、400年以上続く窯業の歴史を持つ。僕は94歳の一人の男性と出会い、世界最長の登り窯の跡や失敗作が捨てられた物原(ものはら)という場所、陶石の採掘跡などを訪れました。そこで見えてきたのは、日本の風景は人間の営みによって作られているだけでなく、土地や物が人をつないでいる側面もあるということです」
土地が人を育み人を結ぶ。連綿と地が紡ぐその独特な空気までをも、公文さんは丹念に取材し浮かび上がらせた。
■公文健太郎写真展「地が紡ぐ」
会期 2019年1月15日(火)~2月13日(水)
会場 EMON PHOTO GALLERY
住所 東京都港区南麻布5-11-12 TogoビルB1F
時間 11:00~19:00(土曜は18:00まで)
休館日 日曜・祝日
料金 無料
問い合わせ EMON PHOTO GALLERY(TEL 03-5793-5437)
〈文〉鬼沢幸江