人と自然が共生する場所が里山だ。その魅力を伝え続けてきた今森光彦展「写真と切り絵の里山物語」が東京・松屋銀座8階のイベントスクエアで開かれる。
今森さんは琵琶湖を望む田園にアトリエを構え、自ら雑木林に手を入れ管理している。自然の変化を日々感じながら、里山の風景やそこに集まる昆虫や生き物を撮影してきた。
また写真だけでなく、切り絵でもそうした生き物たちの世界を表現してきた。それは小学生のとき、熱中していた行為でもあるという。どちらも日々のフィールドワークの中から生まれるものだ。
「切り絵は、自然の中を散策することとよく似ています」と今森さんは話す。色紙をハサミで切り重ねて、脳裏にある自然の美しさや豊かさを目の前に再現していく。愛用の色紙は緻密で温かい肌触りを持つNTラシャ。100を超す色が選べるそうだ。
会場では四季折々の里山の風景と、庭に集まる生き物や自然の美しさ、不思議な魅力を写真約80点、切り絵作品約30点で紹介する。
8月下旬には荒れ地を開墾し農地へと再生させようと取り組んだ日々を記録した『光の田園物語 環境農家への道』(クレヴィス刊)を出版。会場ではその新刊書をはじめ、ポストカード、クリアファイルなどグッズ類も販売する。
■今森光彦展「写真と切り絵の里山物語」
会期 2019年8月28日(水)〜9月4日(水)
会場 松屋銀座 8階イベントスクエア
住所 東京都中央区銀座3-6-1
時間 10:00〜20:00(9月1日は19:30まで 最終日は17:00まで 入場は閉館30分前まで)
休館日 会期中無休
当日券 一般1,000円 高校生700円 中学生500円 小学生300円
前売券 一般700円 高校生500円 中学生400円 小学生300円(8月27日までヤフーパスマーケット、ローソンチケット、セブンイレブンにて販売)
問い合わせ 松屋銀座(TEL 03-3567-1211)
今森光彦ギャラリートーク&サイン会
各回約30分程度。予約不要、ギャラリートークは参加無料。サイン会は物販コーナーでの書籍購入者が対象。
- 8月28日(水)11:00〜 / 14:00〜
- 8月30日(金)14:00〜
- 8月31日(土)11:00〜 / 16:30〜
- 9月1日(日)11:00〜 / 14:00〜
〈文〉市井康延