戦後日本の写真界を牽引した巨匠・奈良原一高の足跡を辿る追悼写真展「王国とVIVOの時代」

新型コロナウイルス感染症の影響で臨時休館していた島根県立美術館が、写真展『奈良原一高「王国」とVIVOの時代』を2020年6月1日より再開する。

 

奈良原一高「王国」とVIVOの時代
《沈黙の園〈王国〉より》1958年 島根県立美術館 ©Narahara Ikko Archives

 

北海道にある男子修道院と、和歌山県婦人刑務所という二つの囲壁の中を対比させた「王国」。奈良原一高さんは1958年、この作品で日本写真批評家協会新人賞を受賞した。そして翌年には5人の写真家たちと共に写真のセルフ・エイジェンシー「VIVO」を結成、戦後の新たな写真の時代を切り拓いていった。

本展では、1995年に決定版として完成させた「王国」の全149点に加え、VIVOの作品と資料を展示する。2020年1月19日に逝去した奈良原さんの初期の足跡を辿る展覧会だ。

 

島根県立美術館では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、来館は中国5県からのみとしている。また、マスクの着用や検温など来館者にも協力を呼びかけている。

奈良原一高「王国」とVIVOの時代

会期 2020年6月1日 (月) 再開〜6月21日 (日)
会場 島根県立美術館
住所 島根県松江市袖師町1-5
時間 10:00〜日没後30分 (入場は日没時刻まで)
休館日 会期中無休
料金 当日券 一般300円、大学生200円、高校生以下無料
問い合わせ 島根県立美術館 (TEL 0852-55-4700)

 

 

 

〈文〉鬼沢幸江