「写ルンです」で東京を記録する。2006年から、一般から参加者を募り行なってきたプロジェクトが集大成を迎える。レンズ付フィルムによる写真展「100+20人の東京2019-2020 〜South編〜」が東京・江東区にあるギャラリーエークワッドで開催中だ。2020年9月17日まで。
2006年から東京駅、浅草、東京タワー、築地など8つのエリアを、公募した100人が富士フイルムのレンズ付フィルム「写ルンです」で写真に収めた。昨年は東京を北エリア、今年は南エリアに分けて撮影。「同じ性能のレンズ付フィルムを使い、同じ日程で同じエリアを撮ることがポイントです。その写真には一人一人の眼や意識の違いが写し出されます」と主催者は話す。
今回は公募92名と、ギャラリーが招聘した20名が27枚撮りの「写ルンです」を手に街を歩いた。石川直樹さん、中村征夫さんら写真家もいれば、博物学者の荒俣宏さんや、アルピニストの野口健さん、都知事の小池百合子さんも参加している。
撮影された写真はすべて展示するので、2000枚を超す写真が会場に並ぶ。撮り直せないレンズ付フィルムを使うことで、街や建築をより深く見つめる機会につなげることが狙いの一つなのだという。
会期中の9月4日には、招待写真家の一人である土田ヒロミらさんによるシンポジウム「人・建築・都市を記録すること」を開く。
-人・建築・都市を記憶する- レンズ付フィルムによる写真展「100+20人の東京2019-2020 ~South編~」
会期 2020年7月9日 (木) 〜9月17日 (木)
会場 ギャラリーエークワッド
住所 東京都江東区新砂1-1-1 竹中工務店東京本店1F
時間 10:00〜18:00 (最終日は17:00まで)
休館日 土・日・祝日・8月8日〜16日
料金 無料
問い合わせ ギャラリーエークワッド (TEL 03-6660-6011)
シンポジウム「人・建築・都市を記録すること」
日時 2020年9月4日 (金) 18:30~20:00
会場 竹中工務店東京本店2F Aホール
講師 木下直之 (静岡県立美術館館長・神奈川大学特任教授)、土田ヒロミ (写真家)
モデレーター 菅沼比呂志 (インディペンデントキュレーター)
参加費 無料
〈文〉市井康延