20年以上にわたって世界各地の海を取材し続けている古見さんが、集大成となる写真展を開催する。タイトルは「JAPAN’S SEA」。これまでに撮影した数多の写真から約140点を厳選した。
自然を受け止めるように撮る
日本の海に特有の多様性が写真展のキーワードだと古見さんは語る。
「南北わずか3000kmという島国日本の海は、北端に流氷がたどり着き、南端にはサンゴ礁が広がるという世界に類を見ない自然環境を有し、生命を育んでいます。海外のさまざまな海を訪れていくなかで、日本の海の素晴らしさを再認識するようになりました」
海の生き物を撮影するには生態系に関する知識とダイビング技術、そして運も必要だ。何度トライしても思うようにいかないのが当たり前の海で、自然との向き合い方も変わったという。
「作風にこだわらず、自然を受け止めるように撮りたいと思っています」
写真展では上の写真のクリオネや、下の写真のキンメモドキとサンゴをはじめ、さまざまな環境にすむ生き物たちを捉えた作品を集めた。日本の海の豊かさ、美しさを伝えている。
古見きゅう写真展「JAPAN’S SEA」
会期 2020年7月29日 (水) ~9月16日 (水)
会場 キヤノンギャラリーS
住所 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1F
時間 10:30〜17:00
休館日 日曜・祝日・8月7日~16日
料金 無料
問い合わせ キヤノンギャラリーS (TEL 03-6719-9021)
〈文〉鬼沢幸江