清水哲朗さんが写真展「おたまじゃくし ―Genetic Memory―」を開催する。
感覚を頼りにルーツを辿る
サブタイトルの「Genetic Memory」は、直訳すると「遺伝的記憶」。先祖の体験や記憶は部分的に子孫に引き継がれることがあるというこの言葉に出会い、以前から故郷を求めていた清水さんは、自分の感覚を頼りにルーツを辿っていけるのではないかと考え、旅を深めていったと振り返る。
「47都道府県をすべて巡り、祭りや食、酒、生活文化、慣習、温泉、寺社仏閣、自然崇拝などに目を向けながら地域を絞っていきました。特に興味を惹かれたのは生き物を扱った慣習です。闘牛、闘鶏、クモ合戦、チャグチャグ馬コ、鵜飼、そして狩猟。動物の死体や剥製も見かけるたびに撮影しました」
徹底的な下調べと住民への取材を大事にし、疑問点があれば文献に当たる。謎解きのような面白さがあり、特に民俗学や文化人類学的視点が入ると、その土地のすべてが愛おしく、良い刺激になっていると清水さんは語る。
今後は生涯のテーマとしてさらに掘り下げ、発展させていくという。今回の作品は、その序章として発表される。
清水哲朗写真展「おたまじゃくし ―Genetic Memory―」
<東京>
会期 2020年10月9日 (金) ~21日 (水)
会場 オリンパスギャラリー東京
住所 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビルB1F オリンパスプラザ東京内
時間 10:00〜18:00
休館日 木曜
料金 無料
問い合わせ オリンパスギャラリー東京 (TEL 03-5909-0191)
<大阪>
会期 2020年10月30日 (金) ~11月11日 (水)
会場 オリンパスギャラリー大阪
住所 大阪市西区阿波座1-6-1 MID西本町ビル1F オリンパスプラザ大阪内
時間 10:00〜18:00
休館日 木曜
料金 無料
問い合わせ オリンパスギャラリー大阪 (TEL 06-6535-7911)
作品解説
各会場とも定員制、要予約。申し込みはWEBサイトより。
https://fotopus.com/showroom/index/detail/c/2977
〈文〉鬼沢幸江